新雑誌「アスキークラウド」を電子書籍で読んでみた

2013年7月24日、アスキーメディアワークスから月刊誌「アスキークラウド」が創刊された。ITとビジネスをテーマにした、久しぶりのアスキーブランドの新雑誌である。
 
 
 

久しぶりの本格的なIT雑誌が電子書店で買える

 
かつては、20近くあったアスキーの雑誌も、いまや週刊アスキーとMacPeopleぐらいになってしまって、OBとしては寂しい思いをしていた。角川グループに買収されてからは、あまり派手な話のなかったアスキーだが、今回は角川会長自らが編集主幹となってガンガン切り回しているそうで、かつての栄光よ再び! なんて夢をみたくなってしまう。
 

せっかく期待の新雑誌で知り合いも参加しているので、創刊当日に本屋で買おうかと思ったが、アスキーを卒業してIT業界に身を投じて早9年。今流行(?)の電子書籍(アプリや専用端末)で読んでみることにした。

 

現在のところ「アスキークラウド」の電子版は、Amazon Kindle、BOOK☆WALKER(以下BW)、楽天koboの3つの電子書店で購入できる。今回は、AmazonとBWで買ってみた。BWは角川グループ系の電子書店(※1)なのでアスキークラウドにとってもホーム的な電子書店なのだが、それは別にしてBWのいいところは、Windows PC / Mac用の読書アプリが用意されていることだ。

 
実はAmazonのWindows PC / Mac用のアプリもすでに日本語化されているのだが、いまだに日本のamazon.co.jpで購入した本を読むことができない。今秋にはAppleの新OS「OS X Mavericks」でiBooksのMac版ビューワーが提供される。それまでにはAmazonも日本市場に対応してほしいものだ。
 
 
※1 BOOK☆WALKERは、角川グループだけでなく講談社や集英社など他出版社の書籍も扱っている。

電子雑誌を読むのに最適な端末は?

 
今回、以下の環境で「アスキークラウド」を読んでみた。
 
Amazon
A-① iPhone 4S
A-② Nexus 7
A-③ 第3世代iPad
A-④ Kindle Paperwhite
 
BOOK☆WALKER
B-① iPhone 4S
B-② Nexus 7
B-③ 第3世代iPad
B-④ -
B-⑤ iMac 27inch
B-⑥ iMac 21inch
B-⑦ MacBook Air 11inch
 
AmazonでもBWでも、端末が同じなら読んでいるときの使用感はほとんど変わらない。
 
 
iPhone 4Sは高詳細Retinaディスプレイを搭載しているが、ページ全体を表示している状態では本文を読むのは、よほど若くて目のいい人でない限り不可能だと思う。当然、ピンチやタップで拡大し、タッチでスクロールさせながら読むことになる。つまり、それなりに読めるが快適とはお世辞にも言えない。
 
 AC iPhone
 
 
Nexus 7では画面サイズが大きい分、ページ全体を表示した状態でも読めないことはない。とはいえ疲れてくると拡大したくなる。使い勝手はiPhone 4Sより少しマシといった程度だ。
 
AC N7 01
 
 
 
第3世代iPadは、Retinaディスプレイを搭載した最初のiPadだ。普段はあまりReriaの恩恵を感じないが、アスキークラウドのような雑誌を読むときは、文字がクッキリと表示されて非常に読みやすい。ページ全体を表示しながら、普通の雑誌に近い感覚で読むことができる。
 
AC iPAD3
 
 
Kindle Paperwhiteは、Amazon Kindle専用の読書端末だ。モノクロのE Inkを表示に使用している。E Inkは液晶と違って表示速度が遅いが、書き換えにだけしか電力を使わず、表示中は電気を食わない。なので、バッテリも小さく軽くできるので、非常に持ち運びしやすい。小説やビジネス書を読むにはとても快適な端末なのだが、雑誌を読むのにはあまり向いていない。ページ全体表示はE Inkの表示の美しさからNexus 7に勝るが、拡大表示がページを4分割してダブルタップした場所を拡大してくれるのだが、別の場所を拡大表示したいときは一度全ページ表示に戻らなければならない。まだるっこしいのだ。
 
AC KP01
 
 
iMac 27inchiMac 21inchは、大きな画面で見開き単位で誌面を眺めることができるという点では便利だ。しかし、文字の表示がなんとなくボンヤリしていて、それがちょっと気になる。また、ページめくりが指でできないのは、スマホやタブレットの読書環境に慣れた身には不便に感じる。せめてマウスで画面をつかんでページをめくれるといいと思うのだが、それはできない。なぜかと言うと、BWのアプリでは、ページをつかむのは拡大表示時したときに表示位置を変えるのに使うからだ。ここらへんのUI設計は難しいところだと思う。
 
 
 

MacBook Air 11inchの場合は、見開き全部を表示するとギリギリで読めないこともないが、Nexus 7と同じで目が疲れて長時間はもたない。表示の拡大は三段階にできるが、一段階目がちょうどいい。ページの下1/3が隠れてしまうが、トラックパッドでスクロールできるので快適だ。横方向は左ページの左1/4が隠れてしまうが、iMacのところで述べたマウスで拡大表示中に移動する機能がうまく働いて、慣れるとあまり不便に感じない。
 
 AC MBA01

 

結局一番読みやすかったのは?

 
以上をもとに独善的に「電子版アスキークラウドを読むのに最適な環境」をランキングしてみた。
 
1位 第3世代iPad
 
Retinaの美しい画面表示とiPadの操作性は、雑誌を読む環境としては理想的だ。問題は重くて、片手で持っていると腕が疲れてくること。次の第5世代iPadは、より薄く軽くする方向で進化してほしい。
 
2位 iMac 27inch & iMac 21inch
 
iPadのモバイルとは対極的なデスクトップ環境だが、椅子に座ってリラックスしながら読めるという点で、個人的にはお勧め。
 
3位 Nexus 7
 
片手でいつでもどこでも気軽に読めるのは、やっぱり便利。本日発表された新型Nexus 7は1900×1200ピクセルのHD画面なので、読みやすさはかなり改善するだろう。
 
 
4位 MacBook Air 11inch
 
座る場所さえあれば、まあまあ快適に誌面を読むことができる。MacBook Air 13inchやMacBook Pro Retina 13inchなら、横スクロールの面倒もなくさらに快適だろうが、持ち運びは不便になる。
 
5位 Kindle Paperwhite
 
ここらへんになると、まあ読めないことはない、という感じ。全体表示の文字の美しさから、iPhone 4Sよりは上と判断しました。
 
6位 iPhone 4S
 
iPhoneに関しては多少画面が大きいiPhone 5に変えてもあまり快適さは変わらないのではないだろうか。
 
 
BOOK☆WALKER ↓
NewImage
 
 
 
Amazon Kindle版 ↓

Nexus 7 + ATOK + Evernote によるどこでもテキスト入力環境

3週間前にモバイル環境を一新して、MacBook AirとNexus 7 3Gを導入した。それまでは3年間、初代のiPad 3GからiPad3 Wi-Fiを乗り継いできたが、結論としては9.7インチのiPadはモバイルマシンとしては中途半端で満足のいくものではなかった。そこで、転職を気に環境を一新したのだ。

この環境再構築の目玉はMacBook Airだったのだが、実は補助ツールとして導入したNexus 7こそ、画期的だった。いつでもどこでも、気軽にサクサクと文章を入力してデスクトップマシンと共有できる。そんな物書きにとって理想的ともいえる環境がNexus 7のよって蘇った。

2013 04 06 06 09 18

 

●HP200LXの呪縛

古い話で恐縮だが、これまで僕にとって最強のモバイル環境はHP200LXだった。このマシンが画期的だったのは、一般的なデスクトップPCの機能を手のひらサイズにまで凝縮したことだった。そのため、ATOKやVZ Editorや辞書アプリなど、PCの世界で熟成された生産性の高い文章作成ツールをそのまま使うことができた。キーボードの配列もPCとほぼ同じだったから、横長のボディを両手で抱え、2本の親指を使ってサクサクと日本語を入力できた。当時、月刊アスキーの編集者としてマックスで月に40ページくらい担当していたが、そのうち10ページくらいは、電車で移動中やちょっとした待ち時間にHP200LXを使って執筆していた。

HP200LXの不幸は、正当な後継機種が造られなかったことだ。洗練されたPCとDOSをベースにしたアーキテクチャは放棄され、HPは後にモバイル市場で惨敗するWindows CEマシンの開発を選択した。当時のWindows CEマシンはどれも、HP200LXのエレガントな完成度の高さと比べれば、粗雑な乱造品のようだった。デカくて重くて、動作はのろまで、とても使いにくかった。質の高いアプリもなく、単に新しい物好きのために高価なおもちゃのようだった。

しかしインターネットの時代はすでに来ていた。PCカードスロットを1つしか持たないHP200LXはあっという間に時代遅れになった。たった1つのスロットに通信用カードを入れてしまうと、残されたわずかな内部メモリだけでは日本語入力マシンとしては使いものにならなかった。640×200ドットのモノクロ液晶画面もWeb時代にはあまりにも表現力に乏しかった。

その後、PalmやLinuxザウルス、Windowsモバイルケータイなどを試したが、満足のいく日本語入力マシンは現れなかった。iPhoneもさまざまなアプリを試した。左手だけのフリック入力の練習をして、短いメールくらいならサクサク入力できるようになったが、原稿やブログを続けて書く気にはなれなかった。

もはや僕にとって、HP200LXは呪縛だった。ヤフオクでHP200LXの内蔵メモリを32MBまで増設してくれる人がいたので、頼んでみた。これで使える!と思ったが落とし穴があった。HP200LXで使えるDOS版ATOKのディスクがないのだ。2002年にアスキーが引っ越しするときのどさくさで、ちょっと目を離した隙に不要品と間違われて捨てられてしまったのだった。

昔話が長くなった。この長い文章を僕はいま、Nexus 7で書いている。縦画面の状態で、HP200LXのときと同じようにボディを両手で抱えて2本の親指を使ってタイプライタ配列の英字キーボード(QWERTYキーボード)でローマ字入力をしている。日本語入力がATOKなのも同じだ。今回、並べて写真をとってみたら、HP200LXとNexus 7の大きさも重量もよく似ている

HP200LX:160mm × 86.4mm × 25.4mm(畳んだ状態)、312g(電池込み) 
Nexus 7: 198.5mm × 120mm × 10.45mm、340g

ちなみにHP200LXの液晶を開いて奥行きを実測したところ、158mmあった。ハンディで実用的なテキスト入力マシンの最適サイズは、だいたいこんなものなのだろう。

●Nexus 7 + ATOKで親指タイピングするための設定

Nexus 7で使っているATOKは単体のATOKではなく、月額契約の「ATOK Passport」を使っている。月300円で、最大10台のMac、Windows、Androidマシンに最新のATOKをインストールして使うことができる。しかもクラウドを介して各マシンで学習した辞書を共有し自動的に同期してくれるATOK Syncや最新のトレンドキーワードの配信サービスまで受けることができる。

ATOKのよいところは、ユーザーインターフェイスのチューニングの幅が広いことだ。いろいろ、試行錯誤した結果、現在は次のような設定で使っている。
なお、僕は縦画面でQWERTYキーボード配列しか使わないので、関係ない項目は省いてある。

入力補助 – QWERTYキーボードの設定
切り替え時は英字 OFF
英字は確定入力 ON
数字キー表示 ON
タブレット(縦画面) ON
入力補助 – 共通設定
スペースは半角で入力 OFF
自動スペース入力 OFF
バックキー OFF
タッチ位置補正 OFF
マルチタッチ ON
変換・候補
推測変換 OFF
辞書・定型文・Myコレ
ATOK Sync
有効にする ON
自動更新 ON
更新間隔 毎日
Wi-F-接続時のみ受信 ON
ATOKキーワードExpress
有効にする ON
更新を通知 ON
自動受信 ON
受信間隔 毎日
Wi-F-接続時のみ受信 ON
画面・表示
キーボードの高さを調整 O
候補一覧の文字サイズ 標準
表示行数(縦画面) 1

少し、解説しておこう。

「タブレット(縦画面)」というのは、タブレットに適したキーボードレイアウトを表示してくれるもので、これを設定するとしないとでは、入力効率がまるで違う。
 「推測変換」は確かに便利な側面はあるのだが、ONにしていると文字入力が遅くなって逆に効率が落ちる。「自動スペース入力」や「タッチ位置補正」なども合わせてオフにすることで、キー入力に対する反応が良くなり、しかも意図しない動作や勝手な入力が減るので、長文の入力がストレスなくできるようになる。
 「キーボードの高さを調整」をオンにすると、キーボード上部のバーをドラッグしてキーボードの縦のサイズを大きくできる。ボタンも縦に大きくなるのでタッチミスが減る。僕は縦画面の半分弱ぐらいまで、大きくして使っている。
 「表示行数(縦画面)」というのは、変換候補が表示される行数で、デフォルトは2行になっているのだが、タッチミスして違う候補を選んでしまうことが多かった。ATOKは賢いので正しい変換候補が上位に表示されるため、1行に絞り込んでもまったく問題はない。

2013 04 06 06 13 44

簡単に言うと、反応が遅くなる入力補助機能はなるべく切って、キーボードを大きく表示し、クラウド連携は活用する、というのが基本的な方針になっている。

●Evernoteに記録すればいつでも参照も編集もできる

テキストを記録するアプリはEvernoteとJota+を使っている。Evernoteはご存じのようにクラウド上にデータを保存してくれるノートアプリケーションだ。世の中では、Evernoteにオフィス文書や写真や名刺やさまざまなライフログなど、なんでもかんでも詰め込むのが流行っているようだが、僕は基本的には自分が書いたテキストの保存と複数のマシンの間での共有のために使っている。文章を書くという行為を、場所やマシンにとらわれずに可能にしたことこそ、Evernoteの最大の利点だと思うのだ。

Evernoteに書いておけば、電車の中で思いついてNexus 7で書き始めた原稿の続きを、会社や自宅に着いたらデスクトップのiMacで、ファミレスやカフェで座ったらMacBook Airで書き足したり修正することができる。

Evernoteはスタック – ノートブック – ノートの三層構造で整理ができるので、目的や目標が決まっている文章は、所定の場所にノートを作って保存する。例えばこの文章は「Project」というスタックの中の「ブログ」というノートブックの中に「Nexus 7 + ATOK + Evernote によるどこでもテキスト入力環境」という名称のノートに保存してある。

もっと断片的なメモの場合は、PostEverを使う。PostEverは入力したテキストを日付別に分けてEvernoteに保存してくれるアプリケーションだ。「明日の15時に目黒駅で」とか「XXという新刊が面白いらしい」みたいな細切れの情報をとりあえず記録しておくのに便利だ。僕はPostEverで作成した日付別のノートは「Inbox」というノートブックに保存されるように設定してある。定期的にInboxの中を整理する癖をつけておけば、入力したメモがどこかに紛れる心配もない。

●Scrivener + Jota+ + Dropboxの連携

もうひとつの「Jota+」は、一般的なシンプルなテキストエディタだが、有料化キーを購入すると、Dropbox内のテキストファイルを編集できるのがポイントだ。僕はEvernoteは1日か2日で書き下ろすデータの蓄積や短い(数千文字以下の)短い原稿の執筆用だと思っている。
もっと長い原稿の執筆には、最近はScrivenerを使っている。Scrivenerはアウトライン機能や参考文献管理機能をもった長文執筆専用ソフトで章ごとに分割して執筆しやすくなっている。便利なのだが、一度Scrivenerに資料や原稿を放り込んでしまうと、ほかのソフトと連携が取りづらくなる。そこで外部フォルダ同期機能というのがあって、執筆中の各章ををプレインテキストで自動的に書き出し、外部アプリでそれを編集すると、その修正結果を自動的に大本の原稿ファイルに取り込んでくれるのだ。

そこでDropbox上に同期用のフォルダを作っておけば、そこに書き出した原稿のテキストをNexus 7上のJota+で修正できる、というわけだ。

僕のNexus 7は3Gモデルなので、ケータイの電波が入る場所ならどこでもクラウドに接続できる。いまや、東京の地下鉄のほとんどすべての場所で電波が入るようになった。テキストデータなら、軽いから多少電波状況が悪くても同期はあっという間に終わる。

●どこでもテキスト入力できる価値

昔から、「三上」と言って良いアイデアが浮かぶ場所は、馬上・枕上・厠上の3つだと言われている。つまり、移動中、布団の上、トイレで用を足しているときに、着想が生まれ広がるということだ。たぶん脳がリラックスして柔軟になれるからではないかと思う。それを活かすために先人は、いろんなメモの方法を開発してきたが、一番いいのは、思いついたその場でアウトプット化してしまうことだ。

僕にとって、そのための最適なツールは20年前のHP200LX + ATOK + VZ Editorであったが時の流れの中で失われてしまった。ようやく出会えたNexus 7 3G + ATOK + Evernoteは、失われたHP200LXを超える、初めての素晴らしい環境で気に入っている。

Nexus 7そのものについては、実を言うと少々問題もある。ネットワーク接続が不安定でWi-Fiもケータイの電波も来ているのにインターネットに繋がらなくなるとか、動作がとても重くなることがあって電源を入れ直してリセットすることがよくある。iPhoneでも、初期の1、2年がそんな状況だったのでいずれは改善すると思うが。そのほか、バッテリの持ちも悪いし、長く使っていると背面が少し熱くなってくることもある。さらに言えば、なんでいまどきLTEじゃないんだとか、リアカメラをケチるなよ、という不満もある。

とはいえ、軽くてコンパクトで、広くて見やすい画面と快適に入力できる操作環境を持ち、いつでもインターネットに繋がるこの機械は、もはや手放せない存在となった。久しぶりに、脳からどんどん言葉がわき出て、それを記録したくなる。そんなツールなのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新調した仕事用バッグの話

先週の金曜日、MacBook AirとNexus 7が届いた日にカバンが壊れた。2年ほど前に奥さんが買ってくれたSHIPSのオシャレなショルダーバッグで、ほぼ毎日、iPad 3とお弁当やコーヒーを入れて持ち歩いたのだが、ときどきMacBook Proを入れるとか、大量の書籍を持ち運ぶためにムチャさせたのがいけなかったらしく、肩紐を受け止める金具の接続部が壊れてしまった。

2013 03 20 10 18 11

もともと、A4のファイルを入れようとすると、チャックの間口が狭くて、一度縦にしてバッグの中で回転させないと入れられない仕事向きではないカバンだったので、使い方が間違っていたのだろう。

 
ショルダーバッグが壊れたのが金曜の夜だったので、日曜日に奥さんが二子玉の高島屋に行って新しいバッグを買ってきてくれた(我が家では、IT機器の購入は僕の担当で、ジャケットやバッグや家具の購入は奥さんと担当が決まっている。たとえ仕事用のカバンでも自分で選んで買ってくると、「ダサイ」「かっこ悪い」「オタクっぽい」と罵られるので、もう10年以上任せっきりにしている)。
 
途中、電話がかかってきて「黒と、茶と、紺のどれがいい?」と聞くので「どれでもいいからカッコイイやつ」と答えておいた。
いままでのパターンでいくと、皮革製のオシャレでスマホやタブレットPCより高価なバッグを買ってくるんじゃないかと思ったのだが、意外にも黒いファブリック製の普通にビジネスっぽいカバンだった。
事情を聞いてみたら、電話してきたときは、別のもっとオシャレなのを買おうとしたらしい。
 
こいつだ。 
 
130320 0003
 

ORO:LEATHER BRIEF
¥49,350
(本体価格 ¥47,000)
http://j.mp/16IaZkW

OROBIANCOのレザーブリーフ
いわずと知れたイタリアの人気ブランドOROBIANCO(オロビアンコ)。高級感あるレザーは落ち着いた印象で、スーツからジャケットまで幅広くコーディネートいただけます。
2ウェイでお使いいただけるようストラップを付属しているので、荷物が多いときなどはショルダーバッグとしてもご利用ください。さらにフロント部分には、小型の折りたたみ傘を収納できる付属のバッグが付いているので(取り外し可能)、傘を他の荷物と同じ場所に収納する必要もありません。
デザイン性もさることながら底に配した鋲や持ち手に入った芯など、ダメージが出やすい部分にはしっかりとした補強がなされているのも評価が高い理由です。

またまた奥さんのお気に入りのブランド、SHIPSのバッグであるSHIPSのショップへ行ったらこのイタリアン・ブランドのバッグを扱っていたそうだ。そして予想通り、ヘタなスマホやタブレットよりお値段も高い。

ところがこれは、ショップの店員さんに「毎日ビジネスで使うと革がへたってくるので向いていない」と言われてしまい、「毎日使うなら、こっちにしたほうがいい」と勧められて買ってきたのが今回の黒ファブリックのバックだったのだ。

「軍隊でも使われている丈夫な生地で、ナイフで切りつけられても大丈夫なんだって」

なるほど。昨日も東陽町の路上で通り魔事件があったばかりだ。いつなんどき、包丁で切りつけられるかわからない今のご時世、こいつはサイズも大きいし良い盾になりそうだ(違。

 130320 0004

 

SHIPS LINER: USA BALLISSTIC BRIEF SMALL
¥31,500 → ¥22,050 (税込)(30%off)

http://j.mp/16IbjQD

こちらはミルスペックに準拠したタフなバッグ作りをするアメリカの工場にて生産した、SHIPSLINERオリジナルバッグです。
強度のあるバリスティックナイロンを使ったブリーフケースは、内ポケットも豊富で整理しやすい作り。 更に両サイドにも大きなポケット、取り外し可能なショルダーストラップ付きと、普段パソコンを持ち歩いたり荷物の多い方にも十分にこなせる機能性が魅力的。

シンプルながらオールブラックの中に武骨なパーツが存在感を放ち、男心をくすぐる仕上がりです。

こちらもやはりSHIPS系なのだが、「世界の人、旅、文化に触れて-をテーマに、旅に関わる鞄を中心とした商品を各ブランドから取り揃えたコレクション」である「SHIPS LINER(シップス ライナー)」のバッグなのだそうだ。

実を言うと、最初の瞬間は「エレコムのPCバッグとどこが違うの?」と思ったのだが、手にとってよくみると、全体的なデザインのバランスや細部作りがやはり断然カッコイイ。

ちなみにエレコムのバッグはこんな感じ

BM CA11BK 01

BM-CA11BK
4,200円
http://j.mp/ZIPnjs

SHIPS LINERはセール価格なのだが、それでも値段はエレコムの5倍以上もする。しかもエレコムのバッグは超強力に水を弾く「超撥水」加工で内部にはペットボットルを収容できる専用ポケットもついている。

正直、これはこれで機能的で良い。SHIPS LINERのバッグなんて知らない僕一人だったら、エレコムのバッグを買って、文句も言わず使ったと思う。ただやっぱり見比べると、カッコイイほうがいいね。
果たして、普段の通勤や仕事の中でどれだけの人に気がついてもらえるのかはわからないが、オシャレなバッグを身につけている感覚は嬉しいものだ。

さらにSHIPS LINERのバッグは、見た目から感じるより収納力も高い。外観は薄くてあまり荷物が入りそうにないのだが、幅8cmの折りたたみ式のマチが底部にあって、意外とたくさん収納できる。
僕は最近、健康と節約のためにランチは弁当持参を基本としている。以前はランチボックスを持ち運ぶために虎屋の小型トートバッグを利用していたが、毎日バッグを2つ持つのは鬱陶しい。今はスリムで液漏れのしないランチボックスがようやく見つかり、このSHIPS LINERのバッグの組み合わせれば、ノートPCやタブレットPCと一緒にかさばらずに持ち歩ける。

以下は、現在僕が毎日通勤時に持ち歩いている一式だ。

2013 03 17 15 12 57

・MacBook Air 11インチ
・Nexus 7
・iPhone 4S
・A4ファイル
・週アス付録のパチパチまとめ板
 ・イーモバのWiFiルータ
 ・ミニUSBケーブル
 ・エネループのモバイルバッテル
 ・巻き取り式iPhoneケーブル
 ・Su-Pen(スタイラスペン)
 ・黒ボールペン
 ・赤ボールペン
 ・ホワイトボードマーカー(黒)
 ・ステンレス定規(15cm)
 ・超小型ステープラー
・ノイズキャンセリングヘッドホン
・レザーマン風の折りたたみ式ミニ十徳プライヤー
・スリム型ランチボックス
・サーモス・マグボトル
・書籍1冊もしくはKindle Paperwhite

2013 03 17 15 17 58

このくらい入れても、まだ余裕がある。チャックを閉めると不思議なことにこんなに荷物が入っているとは思えないくらいスリムに収まる。
先日天気が不安定だったときは、ユニクロのウルトラライトダウンと傘まで入れて持ち歩けた。
オシャレで軽くて丈夫で収容力も十分なSHIPS LINERのビジネスバッグ。これはけっこうお勧めできる。

P.S. 

壊れたSHIPのショルダーバッグも無料で直してもらえることがわかった。永久保証なんだそうだ。なんか、老舗ブランドっぽい対応で嬉しいね。

 P.S.2

ショップの店員さんによれば、OROBIANCOのバッグは「複数持っているバッグのひとつとして、使うならいい」ということらしい。じゃ、今回買ったSHIPS LINERや昔買ったCOACHのバッグと一緒にローテーションすればいいのか。iPadが買えちゃう値段は少しひるむけど、来年くらいには買いたいかも。

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ストレスフリーで効率アップ! EVERNOTEを便利に使う48の技

ストレスフリーで効率アップ! EVERNOTEを便利に使う48の技
佐々木 正悟 (著), 淺田 義和 (著)
1659円

情報管理ツールの定番となったEvernoteを使いこなす考え方や小技、対応アプリの使い方紹介した本。技術評論社から献本をいただいた。
Evernoteは、便利で定番と言われながら、使いこなせていない人が多いらしい。この本もそういう人に向けて使いこなせる考え方を述べている。
Evernoteでは、テキストや画像やその他なんでも情報を張り込める「ノート」をたくさん作るのが基本だが、
・このノートに何を記録するか?
・どうやって整理するか?
が使いこなしの鍵になる。

また、整理の方法として
・複数のノートを収めた「ノートブック」
・ノートにいくつでも付けられる「タグ」
の2種類がある。

本書では、「Inbox」「処理中」「アーカイブ」の3つのノートブックを使ったノートの整理法を紹介している。

Evernoteの使いこなしの本やブログは膨大にあるが、この本も基本的な考え方はEvernoteに身の回りの情報をなんでも放り込んでおいて、あとで活用するスタイルとなっている。
ただ、「レファレンス」と「カタログ」という概念を持ち込むことで、何度も見るデータといつか見るかもしれないデータを分けて扱う点が、面白かった。

後半は、SmartEverやMoveEverシリーズ、Cleverなど、新しめのiPhone/iPad用のアプリを紹介している。

 

モバイル環境を一新して、MacBook AirとNexus 7を買った

金曜日にMacBook AirとNexus 7が届いた。ついでにMicrosoft Office356とAirMac Expressと仕事用のカバンも買った。久々の大散財である。

 
2013 03 18 08 22 58

2010年に初代のiPadが出たとき、「これからはタブレットPCの時代だ」と思った。もう自分用にモバイル用のノートパソコンを買わないだろうと思った。
1991年にApple初のノートパソコンであるPowerBook 100を発売日にゲットして以来、僕はPowerBook/MacBookを中心に、ThinkPad 220やLibretto 70、VAIO N505、など、ノート型PCをいろいろ買って外で仕事してきた。「ノマド」なんて言葉ができる10年以上前から、カフェや電車の中でガンガン仕事をしていた。しかし、初期のMacBook Airはスペックが中途半端で割高な気がして手が出なかった。その後、MacBook Airは徐々に改良されて、非常にコストパフォーマンスの高い魅力的なマシンに進化したが、iPadを買ったあとだったので両方持ち歩く理由が見つからなくて、買えなかった。僕は物欲人間だと周囲に思われているが、どんなに魅力的な製品でも、それを使っている自分の姿が想像できないと食指が動かない。
 
MacBook Airに手が出なかったのは、ここ数年、仕事内容が変わって、あまり外に出なくなってしまったこともある。かつては編集者や記者として、打ち合わせや取材に飛び回っていたが、雑誌業界からWeb業界に移ってからは、内勤の開発がメインになったので、ふだんはiPadで、たまにキーボード付きのノートPCが必要なときは2008年に買った古いMacBook Blackを引っ張り出せば事足りていた。
代わりに家と自宅の両方に、27インチのiMac+24インチの外付けモニタのセットを揃えた。余裕のあるCPUパワーと広い画面を駆使して快適に仕事をしてきた。
 
2月1日から新しい会社で仕事を始めたが、Webディレクターがメインの仕事だと思っていたので、やはりiMacの27インチを用意して欲しいと要望していた。入社後に偉い人から「不公平だ」などと物言いがついて、27インチではなく21インチになってしまった。わずか5万円の差で、生産性のことを考えたら27インチを買う方が賢いと思ったのだが、ほかにWindowsノートも支給されているし、我が儘を聞いて貰っている手前、黙っていた。
 
ところが、仕事を始めて見ると、Webディレクターだけでなく、編集者として電子書籍をどんどん出さなくてはならないことに気がついた。いや、もともとWebディレクター兼編集者として雇われたのだけど、書籍の編集はやったことがないし、プロモーションの基盤となるWebサイトの開発が重要だというので、最初の数ヶ月はWebディレクターに専念して、徐々に書籍編集者としての仕事に手を付けていくはずだった。
 
だけど仕事を始めて見ると、新規レーベルとしてタイトル数を揃えることが重要だと痛感した。また、電子書籍のマイクロコンテンツであることから、雑誌の特集を一本作るような感覚で電子書籍を出せることがわかってきた。しかも、実用やノンフィクションならなんでもOKだという。アスキー時代のようにPCやITの枠に縛られずに、いろいろ記事を作成できるのは魅力だ。そうわかると、昔の血がむずむずと動き出した。
とどめは、古い知り合いがハフィントンポスト日本版の編集長になったことだった。社内で「それ、本創刊のラインナップにぶちこめませんか?」と言われて、その知り合いに連絡をとってみたら、会ってインタビューさせてくれるという。時間もないので、なし崩し的に自分でインタビューして自分で原稿を書くことにしてしまった。
 
突然いろんなことが動き出して、古い知り合いに会ったり、新しい出会いがあって、外で打ち合わせることが増えてきた。こうなると、iPadと古いMacBookの組み合わせでは処理能力と機動性で不満が出てくる。
「取材と打ち合わせ、それに外で原稿を書けるマシンが欲しい」「電車の中で立ったままでもメモやメールや調べ物をするだけでなく、必要なら原稿も書けるマシンがほしい」そういう条件でコストパフォーマンスも含めて考えてみると、メインのモバイルマシンをMacBook Airにして、立ったり歩いているときのサブマシンはNexus 7にする組み合わせが最適だと思えた。
 
メインをMacにするのは、企画を考えたり原稿を書くマシンとしてMacが一番生産性が高いからだ。僕は原稿書きを始めたのが20年前のエプソンのPC-98互換機だったせいと、開発系のエディタとしてEmacsのキー配列を好む関係上、IBM PC系を源流とする現在のWindows マシンのキーボードと相性が悪い。一方、MacのJISキーボードはControlキーが左端の真ん中にあって、テキスト系のキーボードショートカットがEmacsに準じているなど、僕にとってはとても相性がよい環境だ。
しかも、MacはiPadと違って日本語入力にATOKを選ぶことができる。原稿を書くときだけでなく、メールや企画書を書くときでも、ボキャブラリーが豊富で正確で賢くて速いATOKを使うことは、生産性を大幅に向上してくれる。僕がテキスト入力マシンとしてiPadを見限ったのも、ATOKを導入できない点が大きかった。
 
また、Macには、作図ソフトのOmni Graffle Proと、アウトラインプロセッサのOmini Outliner Proなど、コストパフォーマンスが高くて使いやすいアプリがある。そしてLinuxと互換性の高いUNIX系の開発環境と、事務作業用のMicrosoft Officeも利用できる。僕にしてみれば、Macはほぼパーフェクトな仕事環境なのである。
なお、今回買ったMacBook Airのスペックは以下のようなものだ。
 
・LCD:11インチ
・CPU:Core i7 2GHz
・メモリ:8GB
・SSD:256GB
 
最初は、Core i5、4GB、64GBの最低スペックでもいいかな? と思っていたのだが、facebookで相談したところ、メモリは8GB、SSDは128GBはあったほうがいいということになった。最終的には、どうせ買うなら、モデルチェンジが近いこともあるし、CPUは上位構成にした。SSDは、Dropboxが105GBで契約しているので、それをフルに使って同期しても余裕が持てるようにするため、256GBした。
 
次はタブレットの選択だ。Macのベストパートナーとなる7インチタブレットはiPad miniだと思う。アプリのレベルでもOSのレベルでも両者は密接して連携できる。しかし、3つの理由で今回はNexus 7を選択した。(1) 標準の日本語入力としてATOKを選べない。(2) 横幅が広くて片手で掴みにくい。(3) 値段がちょっと高い。
 
僕が今回買ったNexus 7は、BIGLOBEが3月27日までの期間限定キャンペーンでセット販売していたものだ。32GBの3GモデルとLTEにも対応した2年縛りで月間1GB制限のUSIMのセットで月々2960円。しかも5000円のキャッシュバックがある。このうち、実質の通信費は毎月1980円で、Nexus 7本体は1万8520円で買えるのに等しい。ちなみに、僕はau版のiPhoneを使っており、「スマホセット割」でiPad miniの32GBを買った場合、月々4085円。ここら辺の感覚は人によると思うのだが、月々3000円以下と4000円以上だと、個人的にはけっこう心理的な差がある。iPad miniのほうは高速なLTEだし、データ通信制限は7GBまでだし、テザリングもできるので、コストパフォーマンスでは上という判断もあると思う。しかし、過去iPad 3Gを使っていた経験からすると、月4000円分も通信しないのじゃないかという気がしている。あとは、Android端末を買ってみたかったというのもあって、今回はGoogle環境との相性の良さも含めてNexus 7 3Gにして良かったと思っている。
 
 

シンデレラはもういない?

またまた芸能アイドルネタである。最近の紅白に出るような人気女性アイドルって、苦労人が多い気がする。AKB48も、Perfumeも、ももいろクローバーZも、地道なライブ活動でファンを増やしてトップの座を手に入れた。声優として異例の紅白連続出場を続けている水樹奈々も、やはり歌手としては地道にライブ活動を続けてきた人だ。

昔は、長い下積み生活、苦労人といえば演歌歌手だった。それに対してアイドル歌手というのは、オーディションやスカウトをきかっけに大手プロダクションと契約し、デビューしてすぐにTVの人気番組に出て、そこで人気に火が付けば売れっ子になる。そうやって売れたアイドルたちは、一夜にしてスターへの切符を手にしたシンデレラ・ガールだった。

そこには、「実力はあるけど華はなく、地味な営業でじっくりと人気を浸透させていく演歌歌手」 VS 「実力はないけど可愛くて、事務所や大物プロデューサーやTVの力で偶像として作り上げられるアイドル歌手」という構図があった。苦労人のアイドルもいたけど、森口博子みたいに「バラドル」として人気を得ていったので、正統派アイドルとはちょっと毛色が違っていた。

昭和の女性アイドルを振り返ってみると、天地真理、山口百恵、キャンディーズ、ピンクレディー、松田聖子、中森明菜。いずれも「スター誕生!」などのオーディションを経てTVデビューを果たしたシンデレラたちだった。その後も「夕焼けニャンニャン」「モモコクラブ」、平成に入ってからは「ASAYAN」などがバラエティ兼オーディション番組として、多数のシンデレラたちを輩出した。

それが、いつの間にか紅白出場の女性アイドルは苦労人だらけである。

今はアイドル登竜門となるオーディション番組がないし、歌番組の数も減っている。そのためアイドルとして大成するためには、昔より多くの努力を必要とされるのか…と思ったんだけど、実際はどうなんだろう?

ということで、昭和のアイドルから“モモくろ”まで、トップアイドルがデビューしてから紅白初出場までどのくらいの期間を必要としたのか調べてみた。また比較のため、演歌歌手やアイドルの範疇に入らない女性アーチストも調べてみた。なお、1ヶ月単位で計算しているし、正確なデビュー月がわからない場合もあるので、多少誤差があることはご承知おきください。

 

歌手名 デビューのきっかけ メジャーデビュー 紅白出場 メジャーデビューに要した期間(A) 紅白出場に要した期間(B) A + B
天地真理 1971年6月 TBS「時間ですよ」従業員オーディション最終審査で落選。森光子に見いだされる 1971年10月 1972年 4ヶ月 14ヶ月 18ヶ月
山口百恵 1972年12月 NTV「スター誕生!」準優勝 1973年5月 1974年 5ヶ月 19ヶ月 24ヶ月
キャンディーズ 1972年4月 NHK「歌謡グランドショー」マスコットガール兼アシスタントとして結成 1973年9月 1975年 17ヶ月 15ヶ月 32ヶ月
ピンクレディー 1973年11月 ヤマハ「チャレンジ・オン・ステージ」合格、1976年12月 NTV「スター誕生!」合格 1976年8月 1977年 33ヶ月 16ヶ月 49ヶ月
松田聖子 1978年4月 CBSソニー「ミス・セブンティーンコンテスト」九州地区大会優勝 1980年4月 1980年 24ヶ月 8ヶ月 32ヶ月
中森明菜 1981年8月 NTV「スター誕生!」合格 1982年5月 1983年 9ヶ月 19ヶ月 28ヶ月
おニャン子クラブ 1985年4月 CX「夕焼けニャンニャン」内で結成 1985年7月 出場せず 3ヶ月
安室奈美恵 1992年春沖縄アクターズスクールでSUPER MONKEY’S結成 1992年9月/1995年4月(ソロデビュー) 1995年 6ヶ月 39ヶ月 45ヶ月
華原朋美 1993年「さんまのなんでもダービー」アシスタント、1994年4月 遠峯ありさとして「天使のUBUG」などに出演、1995年6月 小室哲哉プロデュースで華原朋美に改名 1995年9月 1996年 29ヶ月 15ヶ月 44ヶ月
SPEED 1995年春に沖縄アクターズスクール内で結成。1996年1月にNTV「THE夜もヒッパレ」でSPEEDと命名 1996年8月 1997年 17ヶ月 16ヶ月 33ヶ月
モーニング娘。 1997年9月 TX「ASAYAN」内で結成 1998年1月 1998年 4ヶ月 11ヶ月 15ヶ月
浜崎あゆみ 1993年4月 EX「ツインズ教師」出演 1998年4月 1999年 60ヶ月 20ヶ月 80ヶ月
AKB48 2005年10月 秋元康プロデュース「秋葉原48プロジェクト」第一期生合格 2006年10月 2007年(アキバ枠)/2009年(単独) 12ヶ月 14ヶ月/38ヶ月 26ヶ月/40ヶ月
Perfume 2000年春 アクターズスクール広島内で「ぱふゅ〜む」自主結成、2003年春「Perfume」 2005年9月 2008年 66ヶ月 45ヶ月 111ヶ月
西野カナ 2005年12月 角川映画とソニーミュージックアーチスツによる「スーパー・ヒロイン・オーディション ミス・フェニックス」で勝ち抜く 2008年2月 2010年 26ヶ月 22ヶ月 48ヶ月
ももいろクローバーZ 2008年5月 所属事務所内で結成 2010年5月 2012年 12ヶ月 19ヶ月 31ヶ月
演歌
小林幸子 1963年 TBS「歌まね読本」グランドチャンピオン 1964年6月 1979年 12ヶ月 186ヶ月 198ヶ月
石川さゆり 1972夏 CX「ちびっ子歌謡大会」合格 1973年5月 1977年 10ヶ月 55ヶ月 65ヶ月
坂本冬美 1986年 NHK「勝ち抜き歌謡天国」名人 4月から11月まで猪俣公章に弟子入り 1987年3月 1988年 11ヶ月 19ヶ月 30ヶ月
その他の苦労人
森口博子 10代よりスクールメイツに所属。1985年3月 NHK「勝ち抜き歌謡天国全国名人大会」で準優勝 1985年8月 1991年 5ヶ月 77ヶ月 82ヶ月
水樹奈々 1994年6月 「せとうちのど自慢10周年記念全国大会」グランドチャンピオン 2000年12月 2009年 78ヶ月 109ヶ月 187ヶ月

 

■かかる時間は同じでも、道のりが違う
こうやって比べてみると、かつてのアイドルはオーディションで合格することが、また演歌歌手の場合はのど自慢大会で優勝したことが、それぞれ登竜門となっている。メジャーデビュー(メジャーレーベルからのシングルの発売)までにかかる期間は、アイドルでも演歌歌手でも1年前後と変わらないようだ。ピンクレディー、浜崎あゆみ、Perfume、水樹奈々はメジャーデビューまで時間がかかっているが、これは小学生もしくは中学生から活動を開始しているため、助走期間が長くなってしまったと考えたい。

トップアイドルの場合、メジャーデビューから紅白出場までの期間は短くて1年、長くても2年程度。若くてキラキラしていることが最大の商品価値なので、短期決戦にならざるを得ない。それに対して演歌の場合は、歌がメインだから若さや可愛さは必須ではない。小林幸子のように15年かかる場合もあれば、坂本冬美のようにアイドル歌手並みのスピードで紅白出場を果たす人もいる。

AKBと“ももクロ”も、単純に時間だけで比較するとメジャーデビューまでの期間も紅白初出場に要した月日も、昭和のアイドルと比べて変わりが無い。ただ、最初から大勢の観客の前で華々しいデビューが用意されていた昭和のシンデレラたちに対して、AKB48の最初のライブは観客が7人しかいなかったし、“ももクロ”のスタートは代々木公園の路上ライブで衣装もマイクもなかった。Perfumeも最初のライブの観客は3人だったそうだ。そういう底辺を経験したアイドルは昔もいただろうが、紅白に出場するまで成功したものはいない。少なくとも20世紀中のアイドル市場でトップを目指すには、TVなど大手メディアの力を借りられるポジションにいる必要があったわけだ。

しかし、現代のアイドルは地道にライブを重ねてファンとの交流を繰り返しながら、コアなアイドル好きを手始めに徐々に一般層に認知を広げる方法で頂点を目指すことが可能になった。

Skiming

 

■ソーシャルメディアが変えるアイドルの売り方 
昔読んだマーケティングの本に商品を広く普及させる2つの戦略について書かれていた。ひとつは「ペネトレーション戦略」。大量の広告を打ち大量の商品を店頭に並べることで一気に数の多いフォロワー層に浸透させる。もうひとつは「スキミング戦略」。数が少ないが感度の高いイノベーター層アーリーアダプタ層から徐々に浸透を図るやり方のことだ。ペネトレーション戦略を行うには、大きなコストがかかるので大手企業や部門にしか行えない。弱小企業や部門がヒットを狙うには時間をかけてクチコミで広めるスキミング戦略をとるしかない。

20世紀のアイドルの売り方はペネトレーション戦略で、演歌歌手はスキミング戦略だ。しかし、21世紀の今はアイドルもスキミング戦略で売っていく時代になった。以前、NHKでデイブ・スペクターが初音ミクの人気について「いまの消費者はメディアに押しつけられたものより、自分がネットで“発見”したものを好む傾向がある」と言っていた。そういった消費者心理の変化が、アイドルをペネトレーション戦略で売ることを難しくし、スキミング戦略を展開しやすくした可能性はある。

ここで面白いのは、現代のアイドルもしくは女性歌手の市場戦略おいて、スキミング戦略がペネトレーション戦略に比べて時間がかかるとは限らないことだ。前述のように、AKBと“ももクロ”が結成してから紅白に出場するまでにかかった時間は昭和のアイドルと変わらない。AKBが26ヶ月、“ももクロ”が31ヶ月。それに対して、典型的なペネトレーション戦略をとったと思われる西野カナは、オーディション合格から紅白出場までに48ヶ月かかっている。

かつて小林幸子が15年かけた道のりを、“ももクロ”は1年半で踏破した。このスピードアップの理由は、YouTube、ニコ動、Ustream、2ちゃん、mixi、ブログ、Twitter、NAVERまとめ、などの各種ソーシャルメディアの普及にあると思う。これらのツールを使った熱心なファンたち(=アーリーアダプタ層)が、勝手広報マンと化して“ももクロ”のファン層の拡大に努めてきたことが、かなり威力を発揮しているはずだ。実は僕が“ももクロ”を知り興味を持ったのも、facebook→まとめブログ→YouTubeという3連コンボがきっかけだった。その後も、facebookやTwitterやニコ動、YouTubeを通して“ももクロ”の情報に繰り返し接触するうちにどんどん興味が強くなって、とうとうiTunesでアルバムを買ってしまった。

YouTubeには公式動画だけでなく、ファンによってアップロードされた膨大な非公式の“ももクロ”関連動画がある。その気になれば、デビュー直後の路上ライブから、インディーズデビューした曲、グループ名変更のインパクトを残した早見あかり脱退のいきさつを語る本人たちの談話まで、なんでも見ることができる。“ももクロ”の路上ライブは、大手事務所としては例外的に撮影OKだったそうで、最初からソーシャルメディアによる拡散を意識していた節がある。YouTube上の非公式動画も意図的に野放しにしているのかもしれない。

■疑似恋愛よりも青春
もうひとつ書いておきたいことがある。アイドルの売り方がマスからソーシャルに変わることで、アイドル歌手がファンに提供するものが質的に変わっていくのではないか?

昔から、アイドルのファンになるということは、そのアイドルと疑似恋愛をすることだった。そのアイドルの笑顔や姿態やしぐさや歌声にキュンとなるから、追いかけ続ける。歌を聴いたりPVを見たり写真集を眺めることで、永遠に満たされない恋心を慰める。歌が好きだからとか、生き方に共感しているとか、どんなきれい事を言ったところで、アイドルファンの本質は疑似恋愛である。それは長らく変わりのないことだった。

だけど、アイドルの売り方がマスからソーシャルに変わりつつあることは、アイドルとファンの関係が短期的な疑似恋愛から、もっと長期的な関係に変化してきているのかもしれない。いやすでにアイドルに求められるものが疑似恋愛よりも、全力全開で行われる歌や踊りのパフォーマンスによる、まるでスポーツを応援しているかのような共感や青春の仮想体験に変わりつつある気がする。アイドルと共に青春を体験するというのは秋元康が作品世界のなかでずっと得意としてきたことだが、体育会系アイドルとでもいうべき“ももクロ”の登場で、より一層「青春の仮想体験」が重要になってきていると思うのだ。
 

 

 

トランプやろうよ

年末年始、妹夫婦と姪と甥がやってきた。姪が小学校5年生、我が家は男女の双子の4年生、甥が2年生と年が近く、男女二人ずつとバランスが良いせいかとても仲が良い。来る度によく遊ぶのだが、最近ちょっと気になっていたことがある。

放っておくと、DSばかりやっているのだ。全員が1台ずつ持っているので、お互いに情報交換したり通信したりもしながらではあるけど、せっかく従兄弟同士集まったのに、無言で液晶ディスプレイを見つめてばかりでは味気なさ過ぎる。普段は1日1時間だけとルールはあるのだけど、親戚が集まった場という特殊性のせいか、そんなルールもなし崩しになってしまう。

しかし、単に「DSばっかやってちゃダメ」と言ってもなかなか改善はしない。ほかに面白い遊びを知らないから、そうなるのだ。ということで、今回の年末年始はトランプで遊ぶことにした。

2013 01 07 08 08 13

最初は、「ババ抜き」。次に「ジジ抜き」。「神経衰弱」に「七並べ」。けっこう、子供たちは楽しんでくれる。ただ、この程度のトランプゲームだと飽きが来るのも速い。複雑なデジタルゲームに鍛えられた小学校高学年を熱中させるには、より高度な戦術と知略を必要とするゲームが必要だろう。

息子が、最近児童館で「UNO」をやって楽しかったというので、UNOのトランプ版である「ページワン」をやってみる。僕自身もページワンなんて、20年ぶりぐらいなのでウロ覚えだ。iPhoneでWikipediaを読みながらルールを確認した。最初に子供たちに教えたルールが、Wikipediaとかなり異なっているので冷や汗をかいたが、よく読むとそこに書いてあったのは「ヨーロピアン・ページワン」のルールで、僕が子供の頃よくやったルールは「アメリカン・ページワン」だとわかった。

やっているうちに段々思い出してきて、僕も面白くなってくる。最後から2枚目のカードを場に出すときに「ページワン!」と宣言しないと、場に出ているカードをすべて貰わなければいけない、という罰ルールを導入することで、緊張感がぐっと増してくる。昔から熟成されてきたトランプゲームのルールってよくできているなと感心する。

ページワンの次は「大貧民」。シンプルでスピード感のあるルールは中毒性が高い。そういや大学生のころ、スキーに行った夜に延々とやったりしたよなあ、などと懐かしみつつ、これもWikipediaでルールを確認した。僕はこのゲームを「大貧民」とずっと呼んでいたけど「大富豪」という名称の方がより一般的だそうだ。

甥と姪の滞在中は、ほぼ毎日、夕食のあとはトランプで遊ぶのが定着した。一度、TVの警察ドキュメント特番に子供たちがハマって、食い入るように見続けていたときも、「今日はトランプなしでいいの?」と聞くとアッサリとTVを切り上げてトランプに移行したので、よほど気に入ったらしい。

「もっと、ほかのゲームも憶えたい!」というので、「ポーカー」を教えてみることにした。まずは、ワンペア、ツーペア、スリーカード…と役を教えるが、いきなり短時間で全部憶えられるわけもない。最初は全員の手を見ながら、どれを残してどれを捨てるかアドバイスしていく。そのうちに段々とコツが飲み込めてくるので、「あとは自分で考えてやってごらん」とちょっと突き放す。

「ポーカーは本当はチップをかけて、そのチップの数を競うゲームなんだ」

「へー」

「だから、1回、1回の勝ち負けや役の出来よりも、自分が有利なときにチップをたくさん賭けて稼いだり、ときには役がなくてブタのときにもブラフだけ勝ってチップを奪うこともあるんだ」

「へー!!」

どうも、「チップの奪い合い」というのが、子供たちの心に刺さったらしい。ふだん金貨を稼ぐようなデジタルゲームに親しんでいるためだろうか?

翌日はなんと、「ポーカーのチップも持ってきて!」というリクエストが事前に電話できた。10年ぶりくらいにポーカーチップのセットを掘り起こしてもっていく。

前日も盛り上がったけど、チップをかけ出すと、熱中度のレベルが違う。役がなくてもチップを積み上げたり、ワンペアを捨てて勝負に出て見事にフラッシュを作ったり、あっという間に小さなギャンブラーたちが誕生していた。ちょっと意外なくらいの勝負感覚の強さ、思い切りのよさは、やはりDSやWiiのゲームで培われたものなのかもしれない。

次の春休みかGWには、「セブンブリッジ」でも教えようか? いずれは花札や麻雀も教えたい。今はネットで簡単にルールを調べることができるし、無料のオンラインゲームで腕を磨くことも出来る。デジタル全盛の今の時代こそ、リアルのテーブルゲームをより楽しむことができるのかもしれない。そして、人と人のリアルな駆け引きとコミュニケーションを知ることは、子供たちのこれからの長い人生にきっと役立つと思うのだ。

【参考】 

トランプスタジアム http://playingcards.jp/
FLASHによる、無料トランプゲームのサイト。ババ抜きや七並べから、ダウト、51、ページワン、セブンブリッジ、ポーカー、ブラックジャックなどなど有名なトランプゲームはほとんどカバーしている。
ルールの解説を読んで、オンラインゲームをすれば懐かしいゲームを楽しみながら思い出すことができる。

 

 

紅白歌合戦とiTunesランキングの関係をみて考えたこと

昨年末も紅白歌合戦を見てしまった。TVの前に座ってしっかり見ていたわけではないけど、とりあえず、家族や親戚が集まって夕食をとりながら、TVのチャンネルをNHKに合わせてお茶の間のバックグラウンドに紅白を流す。たまに知っている歌手が出ると「XXでてるよ!」「今年はXX出ていないんだ」「XXって誰?」なんて会話を交わす。大晦日の夜には、そういう風景が日本中のあちこちで見られたのではないだろうか。

普段はTVの音楽番組を見たりしないので、年に一度紅白を見て、その年に流行った歌や話題になった歌手を知る、というのも僕だけではないだろう。

2012年は僕のまわりで、“ももクロ”こと、ももいろクローバーZにハマった老若男女が多く、僕もアルバムを買ったりしたが、紅白で歌った2曲のうち、前半の「サラバ、愛しきかなしみたちよ」は知らなかったので、翌日、ググってYouTubeで公式MVをあらためて見てみた。

コメント欄に「iTunesで2位になっている」という書き込みがあったので、iTunes Storeを見に行ってみた。するとたしかに、ももクロの歌が2位になっていた。メドレーのもう1曲である「怪盗!ももいろクローバー」も10位に入っている。それだけでなく、なんと上位10曲中の9曲までが紅白出場曲だった。

iTunes ミュージック総合ランキング(1月2日朝)

  • 1位 「風が吹いている」 いきものがかり
  • 2位 「サラバ、愛しきかなしみたちよ」 ももいろクローバーZ
  • 3位 「女々しくて」 ゴールデンボンバー
  • 4位 「やさしくなりたい」 斉藤和義
  • 5位 「GO FOR IT !! 」西野カナ
  • 7位 「紙飛行機」 コブクロ
  • 8位 「いちばん近くに」 HY
  • 9位 「ファッションモンスター」 きゃりーぱみゅぱみゅ
  • 10位「行くぜっ!怪盗少女」 ももいろクローバー

もはや国民的行事ではなくなってきたと言われて久しい紅白歌合戦だが、今回の視聴率は42.5%(関東地区、第2部)。5年連続で40%以上をキープしている。計算上は4000万人くらいが見ているわけで、放映後24時間以上たってもiTunesランキングの上位を独占するだけの影響力はあるわけだ。

しかし、11位から30位を見ると、紅白曲でエントリーしているのは3曲。50位まで広げてみても9曲しかない。4000万人が見ているなら、もっとランキングに影響があってもいいんじゃないか? と思った。

総合ランキング11位以下(1月2日朝)

  • 14位 「サヨナラじゃない」FUNKY MONKEY BABYS
  • 16位 「花火」三代目 J Soul Brothers 
  • 26位 「つけまつける」きゃりーぱみゅぱみゅ
  • 31位 「Brave」ナオト・インティライミ
  • 32位 「ギンガムチェック」AKB48
  • 42位 「Rising Sun」EXILE
  • 45位 「Good-bye days」YUIfor雨音薫  
  • 48位「はじまりのとき」絢香 
  • 50位 「 明日へ」MISIA
  • 59位 「UZA」AKB48 
  • 66位 「DIAMONDS(ダイアモンド)」 プリンセスプリンセス 
  • 70位 「初恋」中島美嘉 
  • 71位 「777 〜We can sing a song!〜」AAA 
  • 77位 「天城越え」石川さゆり
  • 85位 「BRIGHT STREAM」水樹奈々 
  • 107位 「ヨイトマケの唄」美輪明宏
  • 152位 「プリズム」YUKI
  • 182位 「夜明けのブルース」五木ひろし 
  • 186位 「Go to the top」倖田來未

なお、総合ランキングに入れなくても「歌謡曲」でランクインしている曲もあった。

歌謡曲ランキング(1月2日朝)

  • 1位 「ヨイトマケの唄 」美輪明宏
  • 2位 「夜明けのブルース」五木ひろし 
  • 3位 「夜桜お七」坂本冬美
  • 49位 「恋ざんげ」伍代夏子
  • 162位 「夜明けのスキャット」 由紀さおり&ピンク・マルティーニ

 

iTunes Stroeのランキングに登場しない曲は、3つのグループに別れる。

【1】紅白出場曲がiTunesで販売されているのに、ランキングに登場しない

浜崎あゆみ、SKE48、香西かおり、舘ひろし、森進一、細川たかし、徳永英明、天童よしみ、和田アキ子

これらの歌手は、(a) iTunes Storeに購買層がいない、(b) iTunes Storeのユーザーはみなすでに購入済みである、などの理由が考えられる。

【2】iTunes Storeで楽曲販売しているのに、紅白出場曲は買えない

  • 「風雪流れ旅」北島三郎
  • 「Spring of Life」Perfume 

これはちょっともったいない。

【3】iTunesで一切、楽曲を発売していない

NYC、藤あや子、水森かおり、ポルノグラフィティ、関ジャニ∞、TOKIO、郷ひろみ、aiko、氷川きよし、嵐、福山雅治、SMAP、

これらの歌手やグループは、iTunes Storeでは販売していないが、着うたフルで入手可能な場合もあるようだ。

 

以上のリストをざっと見ていて、以下のようなことを考えた。

(1) 急成長中のアーチストは、紅白出場をきっかけにさらに購買層が広がる

AKB48やEXILEのように、現在人気の頂点にあるとおもわれるアーチストは、紅白に出たからといってiTunesランキングを賑わしたりはしない。それに対して、ももクロやゴールデンボンバー、きゃりーぱみゅぱみゅみたいな、2012年中に話題を集めた新しいアーチストがランキング上位を占める傾向がある。

それ以外の上位勢を見ると、斉藤和義はすでにベテランだが、「やさしくなりたい」は話題のドラマ「家政婦のミタ」の主題歌だ。
また、いきものがかりの「風が吹いている」はNHKのロンドンオリンピックのテーマソングで、紅白では紅組のトリとなった曲だ。

(2) 大ベテランは、定番曲がうける

昭和から歌い続けている大ベテランの中では、石川さゆりの「天城越え」と五木ひろしの「夜明けのブルース」がポップスが中心であるiTunesで総合ランキングに食い込む健闘をした。いずれも昭和を代表する歌謡曲なので、久しぶりに聞いて良さを思い出した、というアラフィフ以上の人たちが買ったのかもしれない。ちなみに、石川さゆりはもうひとつの代表曲である「津軽海峡冬景色」も190位にランクインしていた。(「夜明けのブルース」は新曲だそうでです。失礼しました。)

そう考えると、ランクインできなかった和田アキ子は今回の「愛、とどきますか」みたいな馴染みの薄い曲や、最近の定番である「あの鐘を鳴らすのはあなた」ではなく、「笑って許して」や「どしゃぶりの雨の中で」など初期のヒット作を歌ったほうが視聴者の琴線を揺らす可能性が高いかもしれない。

なお、美輪明宏の「ヨイトマケの唄」も107位と頑張っているが、この人は石川さゆりや五木ひろしと違って、現役の売れっ子TVタレントだ。現代のポップスとはまるで異質の存在だが、初出場という話題性に紅白での歌唱の素晴らしさも加わっての成績なので、上記のベテランたちとは少し事情が異なるといえるだろう。

(3) ポップス女王の終焉?

浜崎あゆみは、総合ランキングどころかJ-POPランキングにも入っていなかった。TVではいまだに大物アーチストの扱いだが、固定ファン以外にとっては関心を引かない存在となってしまったのかもしれない。僕個人も、最近の浜崎あゆみは、たまにTVでみても世界感がわかりにくいという印象しかない。“アーチスト”なので自分の世界を追求するのは当然かもしれないが、流行歌手としては難しい局面に入ってしまったように見える。

 

iTunes Stroreは日本では成功してない、という指摘もあるので、ここに述べたのは局所的なデータによる極論に過ぎないかもしれない。しかし、今後ネットで音楽を買うというのが一般的になっていくことは間違いないはずだし、TV出演がその売り上げに影響する動きもより強くなっていくだろうと思う。

音楽販売の関係者は今後、TV出演に合わせてネットでの販売を促進するノウハウを蓄積し展開していくことになるだろう。

 

 

若者のクルマ離れを嘆く前に日本版「TOP GEAR」を作ればいいと思う

最近、Hulu.jpで「TOP GEAR」をよく見ている。イギリスのBBCが制作しているクルマをテーマにした情報バラエティだ。

以前からニコニコ動画やYouTubeで部分的に見る機会はあって、クルマを使った無茶苦茶な実験やスケールのデカいおふざけの数々に、さすが「モンティ・パイソン」を制作してた放送局だけのことはある、と感心していたけど、改めてTV放送時と同じまるまる一本で見ると、面白いし洒落ているし、クルマへの愛に満ちていて、素晴らしい情報エンターテイメントだと思うし、「テレビ」の凄さに圧倒される。

 

公式動画より、有名な、日産GT-R VS 日本の鉄道、どっちが速いか対決企画。Huluでは、字幕付きで見られますw

 

公式動画より、フランスのスーパースポーツ、ブガッティVS最新戦闘機ユーロファイター 

 

YouTubeやニコニコ動画などに掲載されるユーザーが作成する動画に人気が集まるようになって久しい。たまにTVをつけても、お手軽に作られた退屈な番組ばかりで、これだったらニコ動のほうが面白いじゃん、なんてことも多い。プロの作った番組が、素人が作った動画に負けている。そんな冗談みたいな状況が現実のものとなってしまっている。

でも、もちろん全部のテレビ番組がお手軽で退屈なわけじゃなくて、今年のNHK大河ドラマの「平清盛」とか、先日話題になったテレビ東京の池上彰の選挙特番とか、いい番組もある。やっぱ、プロが本気を出したら素人なんて及びもつかないことができるのだ。

BBCの「TOP GEAR」は、プロの本気の塊みたいなコンテンツだ。歯に衣着せぬ辛口なレビュー、洒脱なトーク、映画のように美しいロケ映像、テンポの良い演出、壮大かつ馬鹿馬鹿しいにもほどがある実験。どれもプロの技術と莫大な予算と時間がなければできない仕事だ。そして一番大事なのは、「俺たちはクルマが好きだ!」というメッセージがビンビンと響いてくること。この番組を見ていると、どんどんクルマが好きになる。個々のクルマは、ときには厳しすぎる評価にさらされるけど、それでも、クルマ好きを世の中に増やすことによって、この番組は世界中の自動車販売に良い影響を与えているんじゃないかと思う。

日本のクルマ番組というと「カーグラフィックTV」が思い浮かぶ。オシャレな音楽と知的な蘊蓄話でそれなりに高級感を漂わせた、狭い範囲での「クルマ好き=エンスージャスト」のための番組。みんなお金があって、BMWが「六本木カローラ」と呼ばれてた時代にはそれなりにニーズがあったが、若者どころか日本人全体がクルマ趣味から遠ざかりつつある今、地上波キー局で放送されなくなったのも当然だろう。

 

121229 0001

カーグラフィックTVの公式動画は、埋め込み不可なのでYouTubeで見てください。真面目かつ地味です。あと、埋め込み不可にする意味がまったくわからない。クチコミで広めたりしてほしくないんだよね、きっと。

 

こんな1億総クルマ離れの時代に、トヨタはビートたけしや木村拓哉を使った「信長と秀吉」とかジャン・レノを使った「ドラえもん」のCMを放映しているけど、あんなCMでクルマが好きになると思えない。だって、クルマの楽しさ、面白さが全然、まったく、ひとかけらも伝わってこないのだから。

 

 トヨタのCM、ReBORNシリーズの信長&秀吉編。これ見てクルマが好きになった人がいたら教えてください。

 

そんな無駄なお金を使うぐらいだったら、日本版トップギアみたいな番組を作って、ばんばん流せばいい。クルマを運転する楽しさ、語り合う喜び、所有したいという欲望をめいっぱい楽しめる番組を作るべきだ。

クルマは超高額商品だ。とくに趣味のクルマは高い。情報通信技術や公共輸送機関、それに物流網が高度に発達した現代社会でクルマを所有する実用的な理由はどんどん少なくなっている。もはやクルマを買わせるには所有欲に訴えるしかない。そもそも40年前ですら「隣のクルマが小さく見えま〜す」というCMがあったように、クルマを買うと言うことは所有欲を満たすことなのだ。そして高額なクルマが売れれば、経済が回る。所有したクルマで行楽にでかければ、さらに経済が潤う。

そういった経済効果を考えると、日本版「トップギア」の制作はトヨタや日産みたいな企業だけでなく、政府が経済施策としてやるべきことなのかもしれない。

安倍内閣のみなさま、ぜひとも日本版「トップギア」の製作支援をぜひご検討ください。

 

追記:

いまは、BSフジでもTOP GEARを見られるんですね。知らなかった…。

http://www.bsfuji.tv/topgear/

 

 

 

 

アップルとスティーブ・ジョブズを語るための20冊

スティーブ・ジョブズが逝去してから、早1年以上が過ぎた。

ジョブズは、僕らの生活をまるごと塗り替えてしまったITの革命児として、神格化、伝説化されてしまった。しかし、その現象はわずかここ数年のことに過ぎない。

僕が月刊アスキーでアップルを担当していた1996年から1997年にかけてジョブズがアップルに復帰したが、その頃の一般マスコミの扱いは「創業者が自分の会社に出戻った」という程度のもので、むしろジョブズがマイクロソフトから資金を引き出したことをアップルがマイクロソフトに買収されたかのように「アップル全面敗北」なんて、日本の大手新聞社はデカデカと見出しを踊らせていた。

当時のMacの市場シェアは4%とも2%とも言われ、マイクロソフト+インテル+PCメーカー各社の大連合を前に、とうてい太刀打ちできないと思われ、“アナリスト”は、いずれMacはLinuxにもシェアを抜かれて縮小の一途を辿ると予言していた。

その後、iMacやiPodのヒットでアップルは次第に輝きを取り戻し、iPhoneとiPadによってマイクロソフトを抜いて世界最大の企業価値を持つ会社に成長した。ただ、15年前のジョブズの評価がそれほど高くなかったのは、そんなに不思議なことではない。

その時点でジョブズは、強烈なこだわりによって革新的な製品をいくつか世の中に送り出してはいたが、経営者としても人間としても、エキセントリックすぎる人間として評価が定着していた。

 

また、テクノロジーのビジョナリとしても、必ずしも的を射てばかりではなかった。

  • 最初のヒット製品だった「Apple Ⅱ」は7つの拡張スロットによる柔軟な拡張性によってロングセラーとなったが、開発当時、ジョブズは「接続するのはプリンタとモデムぐらいだから拡張スロットは2つもあれば十分」と主張していた。
  • 最初のMacintoshを開発するとき、ジョブズはネットワーク機能は必要ないと主張した。ジョブズはLANを企業的な管理主義の象徴とみなし、個人のためにコンピュータであるMacintoshをLANにつなぐことを拒絶した。そのため後年のMacは低速なシリアル通信によるネットワーク機能に依存せざるを得なかった。
  • ジョブズは映画産業向けにコンピュータ・グラフィックス専用ワークステーションを販売する会社としてピクサーを設立したが、このビジネスも失敗し、ジョブズは破産寸前だった。

ジョブズの失敗談はいくらでもある。それはジョブズを功績を貶めるものではなく、彼が人よりもたくさんのチャレンジをした結果、成功を収めたこと。そしてジョブズを神格化することの無意味さを僕らに教えてくれる。

もし、ジョブズとアップルに学ぼうというのなら、手軽にまとめられた要約本などではなく、丹念に人々と技術の歴史を追った本を読んだ方がいいと思う。そこには、たくさんのチャレンジとたくさんの失敗と一握りの成功からなる物語がある。

というわけで、ジョブズとアップルについて語れる20冊を集めてみた。どれから読むべきか? というと講談社の公式本『スティーブ・ジョブズ』はいマストだと思うのだが、僕としては『未来を作った人々』と『スティーブ・ジョブズの道』、そして『コンピュータ帝国の興亡』を読んでほしいなあ。あとの2冊は入手困難なようですが、図書館や古本で見かけたらぜひ。


●上記の本棚は、本棚作成サービスのROOKで作成しました。

各本の解説を、ROOK側のページに書きました。ROOKのロゴをクリックすると、本棚のページが開きます。