アニソンは人類をつなぐ
古今の人気アニソンと歌手を結集させた神イベント
2014年11月16日(日)、東京お台場のZepp Diver Ciry にて開かれたアニソンライブイベント、“中川翔子 PRODUCE LIVE 「アニソンは人類をつなぐ!」 supported by dアニメストア”の第二部に行ってきました。
出演は、中川翔子、平野綾、田村直美、ささきいさおの4人+吉田尚記(ニッポン放送アナウンサー)。
タイトルのとおり、しょこたんこと中川翔子がキャスティングと選曲を担当しており、80分という短いイベントではありましたが、アニソンの歴史に残る名曲が次々と披露され、「神イベントってこういうのだよね」と納得の内容でした。
以下、セットリスト&極私的解説
M1 「空色デイズ」中川翔子
「エヴァンゲリオン」や「トップを狙え!」を世に送り出したガイナックスによるもうひとつの傑作「天元突破グレンラガン」の主題歌であり、中川翔子にとっては2007年の紅白歌合戦出場曲でもあります。
個人的にこの曲が大好きで、もう何度聞いたかわかりません。青春の渇望と挫折の果ての、それでもはかなく輝く希望をテーマにしながら、同時に物語の主人公がたどる苦難と栄光の人生にもピタリとハマった歌詞と力強いギターのフレーズがたまらない名曲です。
YouTubeでいろいろ中川翔子のライブパフォーマンスを見てきましたが、この日のライブは間違いなくベストパフォーマンスだったんじゃないかというくらい熱く美しい歌声でした。もうこの時点で、来て良かった! と思いました。
M2 「Super Diver」平野綾
M3 「God knows…」 平野綾
平野綾が全開でハルヒの曲を歌ってくれました。Super Diverは2009年版のTVアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」のテーマソング。個人的な思い入れは少なかったのですが、ライブで聴くとすごく上がりますね。一気に好きになりました。
「God Knows…」は、同じくアニメ版「涼宮ハルヒの憂鬱」のクライマックスとなった第12話(2009年版では26話)「ライブアライブ」で学園祭のバンド演奏に飛び入り参加したハルヒが熱唱したあの曲で、日本のアニメ史に残る名シーンであり名曲でした。
深夜アニメの中でただ1回歌われただけの曲なのに、この曲を収録した挿入歌CD「涼宮ハルヒの詰合 〜TVアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」劇中歌集シングル〜」はオリコンシングルランキングTOP200に通算100週チャートインしていました。
これも何度も繰り返し聴いた大好きな曲で、イントロと間奏のギターのフレーズが堪らん! のですが、このギターを担当した西川進は、今はももクロのバックバンド「ダウンタウンももクロバンド」の常連メンバーとして活躍しているというのは、なんか個人的に縁を感じてしまいます
やはり動画で何度も見てから、この日初めてライブで聴いたわけですが、観想をひとことで言えば、「平野綾って、こんなに歌が上手かったっけ?」というもの。
ライブハウス効果みたいのもあったと思いますが、技術的にも表現力的にも、プロの歌手として堂々と通用するもので、音楽活動を本格的に再開してもいいんじゃないかと思いました。そして付け加えると、とっても美人でもありました。
M4 「光と影を抱きしめたまま」田村直美
M5 「ゆずれない願い」田村直美
この2曲は90年代のアニメ「魔法騎士レイアース」の主題歌で、MCの吉田尚記によると「レイアース見てたよ」というと20代女子と話が合って仲良くなれるそうです。
90年代の僕はリア充活動に忙しく、あまりアニメを見ていなかったので、「レイアース」と言われてもまったく判らず、M4を聴くのはたぶん初めて。M5は聴いていると「おお! この曲知ってた!」って感じでしたが、田村直美の歌声はそんなこと関係なく素晴らしく、引き込まれました。
M6 「銀河鉄道999」ささきいさお
そして、大御所の登場ですよ。ささきいさおの名前がスクリーンに映し出されると、なんのアナウンスも申し合わせもないのに、観客全員がサイリウムを青系統の色に変え、さらにミラーボールが回り出してZepp Diver Cityが蒼く輝く宇宙空間になりました。
そこへ、ささきいさおが登場し、あまい歌声で「汽車は闇を抜けて〜♪」と始まると、それだけでいろんな思い出がうわっと脳内にあふれ出て涙が出そうになりました。
ささきいさおは今年72歳だそうですが、衰えは微塵も無く、(一週間前にぎっくり腰やっちゃったのに)軽やかなステップを踏みながら、素晴らしい歌声を会場全体に響かせていました。いやー、感動した。
M7 「宇宙戦艦ヤマト」ささきいさお
そして2曲目はヤマト。中川翔子は、日本のアニメ史はここから始まった! と言い切りましたが、間違っていない。それほどに日本のアニメだけでなく、サブカルチャー全体に影響を与え、いまでも与え続けている作品だと思います。
「銀河鉄道999」も「宇宙戦艦ヤマト」も作品名と主題歌のタイトルが同じというところからして、典型的な昭和のアニソンなんですが、同時に歌詞と曲と歌声が、広大な宇宙というフロンティアを舞台にした冒険と旅という世界観を完璧に創り出す。昭和のアニソンは凄いなあと改めて関心しました。
M8 「ドリドリ」中川翔子
最後は、中川翔子の新曲で、現在放送中の「ポケットモンスターXY」のエンディングテーマ。これも初めて聴いた曲ですが、中川翔子の指導のもとに一部振りコピしながら、完全にアイドルライブのノリで楽しみました。
EN1 「Don’t say “lazy”」中川翔子
アンコール1曲目は観客から集めた事前リクエストに応える形で、「けいおん!」のエンディングテーマを中川翔子と観客が大合唱。この曲も好きな曲でしたが、やっぱ歌うのは難しいw
でもスクリーンに歌詞を映してのライブハウスの巨大カラオケボックス化というアイデアは、アニオタ、アイドルヲタには嬉しい企画でした。しょこたん、さすがです。
EN2 「宇宙戦艦ヤマト 2199」オールキャスト
最後は出演者全員と観客で、リメイク版ヤマトの主題歌を合唱しました。昭和版と歌詞は一緒で演奏が違うだけですが、みんなで歌うヤマトは気持ち良かったです。
しょこたんのアニソンへの熱すぎる愛
イベント中は中川翔子のテンションが異常に高くて、猛烈な勢いでアニメとアニソンに込める思いをしゃべりまくり、MCの吉田尚記が何度も「MC要らないと思うんだよな〜」というくらいでしたが、その思いの熱さがしっかりと反映した良イベントでした。
実際に歌われた曲だけでなく、30分も押した開演待ちの中で次々と流されるアニソンも名曲ばかりで、そこにもしょこたんとスタッフのこだわりを感じました。
なお、dアニメストアはスマホでアニメが見放題のサービスで、ドコモだけでなくauやソフトバンクのユーザーも加入できるそうです。吉田尚記は「見放題なので、好きなアニメの主題歌(OP)だけ見まくるという使い方もできる」とTipsを紹介していました。
中川翔子は、2回目、3回目もぜひやらせてほしい! とアピールしていましたが、ぜひとも実現してほしいものです。