ソフト、コンセプト、ブランディング – アップルがマイクロソフトを抜いた理由。
5月 27th, 2010
ついにこの日がやってきた。アップルが時価総額でマイクロソフトを抜いて、テックカンパニーとしては世界最大、S&P 500社の中ではエクソンモバイルに次いで、世界で2番目に大きな会社となった。
Apple Inc shot past Microsoft Corp as the world’s biggest tech company as measured by market value on Wednesday, the latest milestone in the resurgence of the maker of the iPhone, which nearly went out of business in the 1990s.
意外と早かったですね。ここのところのiPadブームで、アップルの成長が一段と加速した感じ。
1995年にマイクロソフトはWindows 95を発売して大ブームを巻き起こし、Office 95と合わせて、パソコンのOSと主要ソフトウェアの市場でほぼ独占状態になったのに対し、アップルは1996年に巨額の赤字を出して、シェアも株価も低迷。サン・マイクロシステムズに買収される寸前までいった。
結局、1997年にジョブズが復帰し、マイクロソフトと劇的な和解をとげ、さらに1億5000万ドルの出資を受け入れたことでアップルの危機はさり、再生が始まった。
まず、既存の製品ラインナップやサービス、ビジネスを一掃。そして、アップルを特徴付けるエポックメイキングな製品やサービスを続々と投入し始めた。
- 1998年 iMac
- 1999年 Apple Store(オンライン)
- 2001年 iTunes 、Apple Store(直営店)、Mac OS X、iPod
- 2003年 iTunes Music Store
- 2004年 iPod mini
- 2005年 iPod shuffle、iPod nano
- 2006年 Intel Mac
- 2007年 iPhone、iPod touch
- 2010年 iPad
こうやって並べてみると、あらためて凄い勢いで新製品、サービスを投入してきたことがわかる。その多くが予想外で衝撃的だった。この10年間にマイクロソフトやソニーが、いくつエポックメイキングな製品やサービスを投入できたろうか? と考えると、余計に凄さが実感できる。
技術的には、ジョブズが持ち帰ったNeXTのOSであるNEXTSTEPを元に、Mac OS XやiPhone OSを作り、同じくWebObjectsを使ってApple Store、iTunes Store、MobileMeなどのサービスを提供。iTunesやiPodのOSも外部から買ってきたものだ。画期的な新技術を自社開発したというわけではない。
つまり、アップルの再生と急成長の秘密は、有望なソフトウェアを外部から買ってきて改良し、それをベースに斬新なコンセプトを載せて製品・サービスを作り上げ、それブランディングで際立たせる、という手法にあった。
ソフト、コンセプト、ブランディング。この3つを融和させ、ここまで昇華させた企業はたぶん、アップルぐらいだ。
それが可能になったのは、アップルが一度死にかけて、それ以前のしがらみをすべて精算し、ジョブズというカリスマを迎えることができたからだろう。
日本の企業も、一度すべてを精算できたら、いいのにね。
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カテゴリー: IT技術、業界









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