新iPod touchはFlip Video対抗、Apple版YouTubeも登場するかな?

9月 4th, 2009

 来週9月9日(日本では10日午前2時)、米Appleが製品発表会を行う。スティーブ・ジョブズCEOが復帰し、カメラ付きの新iPod touchを発表すると言われている。

 iPhoneのカメラは裏面上端左端にあるが、新iPod touchのカメラは上端中央に移動するという。そんなことしたら、iPhoneと互換性があるケースが作れない。なぜわざわざ?

 だいたい、カメラ付きiPod touchって、ジョブズの復帰第一弾にしては地味すぎないか?

 そんな疑問が以前からあったのだが、以下の記事を読んでいて急にすべてがわかった気がした。

iPodがウォークマンにシェアで敗れる、約4年8か月、242週ぶり

 8月24日から30日の携帯オーディオ市場において、ソニーのウォークマンが43.0%でiPodの42.1%をわずかに上回ったというのだ。最初は、新iPod touch発売前の買い控えが原因じゃないかと思ったが、それだけではないようだ。

 ソニーのシェアが急伸した理由は、多彩な製品バリエーションを用意したことと、iPodより2割〜3割安い平均販売価格。iPodユーザーの多くががiPhoneに移行したことも要因

となった。ようやくAppleに追いつけたソニーだが、残念ながら喜んでばかりはいられない。この記事の最後にはこう書かれている。

携帯オーディオ市場全体は09年3月以降、販売台数・金額とも前年割れが続いており、あまり元気がない。

 携帯オーディオの市場はすでに成熟しきっている。そのことは、以下の記事からも読み取れる。

携帯オーディオ個性派続々、泳いで使うモデルから1000円台の激安製品まで

 成熟市場での消耗戦をAppleは嫌う。そこで新たな市場を求めて2年前にiPhoneを発売した。 Appleの得意技は、成長途上の有望な市場にApple流の改良を加えて乗り込み、その市場の覇者となることだ。iPodは、MP3 MANなどが始めたシリコンオーディオの小さな市場を、HDD搭載、iTune連動、ホイールUIという3つの武器で巨大な市場に作りかえた。iPhoneも、NokiaやPalmやBrackberryが盛り上げてきたスマートフォン市場に乗り込んで、マルチタッチやApp Storeという特徴で急速に大きな成功を収めつつある。

 そして、次にAppleが狙っているのが、米国で人気が高いコンパクトビデオカメラ「Flip Video」の市場じゃないかと思うのだ。Flip Videoはポケットサイズの薄型ビデオカメラ。折りたたみ式のUSBコネクタを内蔵しているので、(1) ビデオを撮影して、(2)PCのUSB端子に挿して、(3)YouTubeにアップロード、という操作を素早く行える。すでに200万台以上が販売され、通信機器大手のシスコが買収して子会社化したことで、さらに注目された。

シスコはなぜFlip Videoを手に入れたのか - @IT

 Flip Videoの写真を見ると、噂の新iPod touchと同じような場所にカメラがある。いや、もちろん本当はその逆で、新iPod touchがFlip Videoを意識しているはずだ。

 で、ここにさらに、2つのニュースを結びつけて、妄想を広げてみる。

asahi.com(朝日新聞社):グーグルCEO、アップル社外取締役を辞任

アップルが世界最大級のデータセンターを建設中、クラウドへ参入か? - Blog on Publickey

 Googleのエリック・シュミットCEOがAppleの社外取締役を辞任して両社の蜜月が終わりを告げたのは、AndroidとChrome OSでGoogleがAppleの事業領域を浸食しだしたのが原因だと言われている。
 それも確かにあるだろうけど、データセンター建設のニュースを読むと、Appleがクラウドに乗り出すことでGoogleの本業を今後脅かしていく可能性もまた、シュミット辞任の原因なんじゃないかと思う。じゃあ、Googleを脅かすAppleの新クラウドサービスって何なのだろう? AppleはすでにMobileMeでWebメールやカレンダーサービスを提供している。これらはGMailやGoogle Calendarとコンフリクトするが、.MacのころからやっているサービスでGoogleより歴史が古い。今更問題にならないだろう。

 もしかすると、Appleは、新iPod touchと連動する動画共有サービスを始めるのではないか?

 動画関連はAppleのコアコンピタンスの1つで、QuickTime、Final Cut Studio、Shake、iMovieなどプロユースからコンシューマまで、多彩な製品群がある。 これらと結びつく革新的なビデオカムと動画共有サービスが登場しても、不思議じゃない。そして、動画共有サービスはGoogleが保有するYouTubeと競合する。
 YouTubeもニコニコ動画も赤字続きで収益化が課題となっている。しかしAppleの場合は、ハードを売るためのプラットフォームとしてWebサービスを提供すればいいわけで、事情が異なる。iTunes Music Storeも、iPodのハードを売ることが目的だったから、音楽を安く販売してもかまわなかった。
 ビデオといえば、ソニーにとってもウォークマン同様に基幹をなす事業だ。ちゃんと先見の明をもって、2007年には動画共有サービス「eyeVio」を始めたのだが、今年の春には力尽きて譲渡してしまった。

ソニー、動画共有サイト「eyeVio」を譲渡 「限界見えた」 – ITmedia News

 デジカメやケータイで動画を撮ることも、YouTubeやニコニコ動画を楽しむことも、当たり前になってきたが、撮った動画を共有することについてはまだ、それほど広がっているわけではない。Appleがここに目を付ける可能性は、かなりあると思うのだ。

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コメントフィード1件のコメント

  1. popspace

    見ました、面白いですね

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