Webは情報戦のインフラに向かない

12月 20th, 2008

 2chのサーバを運営する会社は勝利宣言を出したけど、事態はそんなに簡単じゃなかったらしい。

「マホカンタ」による2chサーバへの尋常ではない高負荷から、
皮肉な形ではあったが、Vipperの火力が優れている事が証明された。
しかし、いくらいい武器を持ってても、指揮系統が死んでいると戦いに負ける。
同士討ちを放置、発覚後も次の指示が出ず時間を無駄にしている間、
組織的な行動ができない事態のまま放置され、各々が勝手な行動を取り、
組織的な火力の運用ができなかった。
(中略)

情報戦、少なくとも情報の統制ができておらず、
それが原因で後手に回らざるを得なかったのは確実。

[From Vip対韓国 泥仕合四日目? - ダメダメパチンカーの宴 挑戦編]

 火力に劣る韓国側がDNSの書き換えることで、日本側を自滅させようとした話は、ちょっと面白かった。

 一方、日本側は集中砲火に弱いWebサイトを情報拠点にしていたことに問題があるんじゃないのか?

 いまどきのサーバはいくら重くなってもOSが落ちることはまずない。ロードアベレージが100を超えてもノロノロと動作しつ続ける。個人的な経験では、カーネル2.4系のLinuxだとsshで外部から接続することも困難になってしまうことがあったけど、FreeBSDやMac OS Xやカーネル2.6系では、そこまで酷い事態に陥ったことはない。

 しかし、Webサイトの場合、いくらサーバを増やしても、その処理能力を上回るリクエストが集中すれば、動作が重くなる。攻撃で動作が重くなったことに正規のユーザーが苛立ってリロードを繰り返せば、さらにページは重くなる。アクセスしても表示されないWebサイトは存在しないのと同じだ。

 つまり、

2008年12月15日より断続的に続いている、韓国のIPアドレスから2ちゃんねる
への攻撃で、弊社製Webサーバは、ここまで一度もサーバーダウンを起こさずに
稼働を続けています。(勝利宣言より)

 なんて威張るようなことではない、とスラドでも指摘されている(というか、このリリースがそもそもネタだという指摘も)。

 情報拠点としていた板が攻撃で重くなりすぎて、情報交換に支障を来したというなら、サーバー会社としては、むしろ敗北宣言を出すべきかもしれない。

 またVipper側は、こういう作戦行動においては攻撃に弱いWebサイトではなく、SkypeとかWinnyなどP2Pの情報交換システムを活用するべきだと思う。現状では、ふだん見知らぬ同士が、匿名のまま集結し協力して行動するには、SkypeやWinnyみたいなシステムだけでは無理がある。当面は、静的なWebページを使って情報交換方法を告知するしかないけど、将来的には誰もが気軽に使えるP2Pの掲示板システムを作れないだろうか?

Winnyの技術(金子 勇)

2chサーバは「世界最強」? “サイバー攻撃”に耐え抜き、勝利宣言 – ITmedia News

livedoor ニュース – 2chサーバは「世界最強」? “サイバー攻撃”に耐え抜き、勝利宣言

2ちゃんねるのサーバーは世界最強?韓国からの組織的で断続的な攻撃に勝利 – GIGAZINE

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