素直になりきれない毎日新聞と変態報道問題

8月 7th, 2008

例の毎日新聞変態報道問題を、リスク管理の視点から日経ビジネスオンラインがとりあげている。

7月20日に再度の謝罪記事を大々的に毎日新聞紙面と毎日.jpに掲載したんだけど、まだちょっと甘いという指摘。

久しぶり(?)に伊地知さん登場。問題点がまとまっていて、わかりやすかった。

【毎日新聞“変態”報道問題】 おわびは「若手ねら〜社員」に任せろ:NBonline(日経ビジネス オンライン).

「炎上」の場合は、自社運営サイトが荒れる格好になるので、お詫びをするとか、コメントを削除して沈黙するとか、対処策の良し悪しはあるものの何らかの決断を迫られる。ところが「祭り」の場合は自陣が直接荒れるわけではないので、感度が鈍くなってしまう。「どうせすぐ終わるだろう」とタカをくくる。毎日新聞も恐らくそう考えたのではないか。企業広報、不祥事対応としてみると、明らかに失敗

自社サイトに掲示板を設置している場合は、「炎上」に気がつくけど、2ちゃんやブログで盛り上がっている場合は、たしかにわかりにくい。

僕も昔ちょっと経験あるけど、「2ちゃんで話題になっている」と言われたら、即出動して、火を消したほうがいい。2ちゃんでは、憶測が憶測を呼ぶ形で憎悪が膨らむことが多い。だから、できるだけ早く当事者が2ちゃんに行って事情を説明しちゃえば、簡単に解消する。

ただ、そのとき軽く注意をうけた。「社員として2ちゃんに書き込むとは」と。

でも、そこで書き込まなかったら事態はもっと悪い方向に行っていた。頭の古い人、ネットを知らない人がそういう反応をしだすと企業の対応が悪化する。

 

そして識者の口を借りるような形で、「匿名ネット社会の暗部がただごとではない」と批判している。これでは「頭を下げるフリして舌を出している」と受け取られてしまう。

 6月28日におわびと処分を発表した時も、「違法行為には法的措置を取る」とやって反発を買ったが、1カ月たってまた同じコトをやっている。これでは静まるわけがない。

 

これは、僕も今回のお詫びページを見たときに同じ事を思った。「あーあ、またやっちゃった」という感じ。こういうリスク管理がいつまでたっても出来ないのは、メディアならではの甘えだと思う。ふつうの製造業やサービス業だったら、もうひたすた謝るだけだと思うけど、大メディアとしての誇りがあるから、ネットに対して頭を下げきれないのでは? 「公平に意見を載せている」つもりだろうけど、ここでそんなバランスをとる必要はなかった。

 「2ちゃんねる=悪」「2ちゃんねら〜=ニート、ネット右翼」といったステレオタイプな認識のまま、一個の特殊な人格と見なして対峙しようとするからおかしなことになる。彼らが怒っているとしたら、それはフツーのネットユーザーが怒っているということ。自分に非があるか、説明不足で誤解されているかどちらかなのだから、おわびするか、誤解を解くように説明を尽くすかすればよい。

2ちゃんねるで蓄積された集合知になにかしら助けられたことがあれば、2ちゃん=アングラとは決めつけないと思うけど、そもそも2ちゃんにまっとうな人々が集まっているなんて想像もできないのだろうか。

あと個人的には、記事を改編して迷惑をかけたサイゾー編集部と漫画家さんに、きちんとみんなの前で謝罪しないのが、ずっと納得がいかないでいる。

大毎日からすれば、とるに足らないことかもしれないけど、大新聞に勝手にネガティブなイメージを捏造されてしまった側はたまらないと思う(と勝手に同情してしまうのが人情というか)。こういう細かい点から、「毎日はあんまり真剣に反省していないんだな」とイメージが残る。損なだけだ。

人間も企業も失敗したときは、徹底的に、言い訳せずに誤るべき(徹底的な謝罪の例←もはや社内のどこからもリンクされてないけど)。

でも、社会的地位とかプライドとかが判断を誤らせる。自分がその立場になったとき、必ず正しい判断をくだせるとは断言できないが、心にとめておこうと思う。

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