ついに来ました、なの。w
ここのところ、動きが見えなかった「魔法少女リリカルなのは」シリーズがついに再始動。
ところがファン待望の「テレビ4期」ではなく、「1期の完全リニューアル映画化」だという。
7月30日発売の学研「メガミマガジン 9月号」などによると、「魔法少女リリカルなのは」のテレビシリーズ第1期をコスチュームやデバイスをマイナーチェンジした上で全編新作映像による映画化が決定したそうです。公開は2009年で、現在全力で制作中とのこと。
あの「魔法少女リリカルなのは」、テレビシリーズ第1期を完全リニューアルして映画化決定 – GIGAZINE.
深夜アニメとか萌えとかジャパニメーションに興味のない人にはまったく知られていない作品だけど、「魔法少女リリカルなのは」は、少女たちの友情と戦いと成長を熱く描いた日本が世界に誇れる良質なアニメ作品だ。
2004年にUHF局の深夜アニメで放送されて人気が白熱、2005年には続編の「魔法少女リリカルなのは A’s」、2007年には「魔法少女リリカルなのは StrikerS」が放映されて、ファンを増やし続けてきた。
YouTubeやニコニコ動画に熱いMADが次々と投稿されたせいか、2007年10月に「StrikerS」の放映が終わったあとも人気は上昇し続けていたようだ。ちなみに自由が丘のTSUTAYAでは、当初は2Fの萌えアニメのコーナーに置かれていたのが、YouTubeのMAD「なのはさんが倒せない」が流り始めたころに1Fのプリキュアやセーラームーンなどと同じ家族向けの棚に移行。先月あたりから1巻目のジャケ絵が見えるように平らに置かれるようになった。なんという出世街道!
なのはの1期と2期は、テレビアニメとしては最高レベルの作画を誇る。DVDではさらに修正もされているし、既存の映像の編集+αでも十分通用したと思う。
それをあえて完全リニューアルとするのは、アニメファンだけではなく、より一般にアピールしたいという制作側の願いがあるのではないだろうか?
この作品はエロゲーのオマケ企画からスピンアウトしたという異色作だ。そのためか、1期の初めの数話は子供に見せるのを躊躇するナニな表現がちょっとある。しかし、それは作品の本質とは関係がない。
「なのは」の魅力は、2人のヒロイン=高町なのはとフェイト・テスタロッサが繰り広げる心躍る魔法バトルアクションと、心のひだを丁寧に描く人間模様、その動と静が作り出すメリハリあるドラマにある。
もし今回の映画化で、そのあたりの萌え系の表現がカットされるならば、いまよりずっと多くの層にこの作品の良さを知って貰えるはず。ぜひ、そういう方向に向かってもらいたい(まさか逆方向にはいかないよね?)。
今回はタイトルに「1st」と入り、名作として名高い2期の「A’s」、そして驚きの新展開を遂げた3期「StrikerS」の映画化も視野に入っているそうだが、ファンとしては新しいエピソード(A’sとStrikerSの間の描かれなかった10年間とか、StrikerSの後とか)を見たいのも本心。
映画版を作りながらテレビシリーズ新作も並行で、とはいきませんかね。
作品解説
すべての始まりとなったテレビ第1期。
正直、最初の数話はまっとうな大人が見るには辛い描写もときどきありますが、中盤以降はもの凄い展開。
ヒロイック・アクション・ファンタジーの金字塔ともいえるテレビ第2期。
「萌え」要素はほとんどない。「燃え」はあるけど。でも、ここから見ちゃうと、深い部分が理解できないので1期から見た方が良いです。
「十分に発達した魔法は科学と見分けがつかない」(笑)という感じのテレビ第3期。
全2作に比べるといろいろ完成度は劣りますが(話が冗長とか、人が多すぎとか)、見る価値はあり。
映画化でぐっと短く濃くしたら、すごく魅力的な話になるんじゃないかと期待しています。