Macを買ったら入れるソフト- (3) Windows環境編

 Mac OS Xは、Windowsとの互換性が高い。Windows用のディスクやUSBメモリを読み書きできるし、LANでつながればファイル共有やプリンタ共有を相互にできる。データの互換性はほとんど問題ない。

 しかし、世の中にはWindowsでしか利用できないソフトやサービスもある。「初音ミク」のような製品や各種フリーウェアだ。動画サービスのGyaOもMac対応を表明しているものの、いまのところWindows限定だ。また、Internet Exploerでないと利用できないWebサイトもまだ少数だが存在する。

 こういう場合は、WindowsをMacの上で動かしてしまえばいい。
 MacでWindowsを使う場合は、3種類の方法がある。

  • Mac OS XとWindows OSを切り替えて使用する(Boot Camp)
  • Mac OS X上の仮想マシン上でWindows OSを動かす(Parallels、VMWare)
  • Mac OS X上でWindowsアプリを動かす(Cross Over)

 それぞれに一長一短があるので比較してみよう。

ソフト名 Boot Camp Parallels Desktop for Mac VMWare Fusion CrossOver Mac
Windowsのインストールディスク 必要 必要 必要 不要
Mac OS Xとの同時使用 ×
動作速度 ○+
HDDのパーティション 必要 不要 不要 不要
Windowsとの互換性
Direct X 制限無し Direct X 8.1(一部制限有り) Direct X 9.0(一部制限有り) Direct X 9.0(一部制限有り)
Boot Campパーティションからの起動 - ×
搭載メモリの目安 512MB以上 2GB以上 2GB以上 1GB以上
価格 -(Mac OS X Leopardに付属) 14,800円 13,500円 11,500円
アマゾン価格 - 12,632円 購入ページ 10,782円 購入ページ 8,985円 購入ページ

Boot Camp

http://www.apple.com/jp/macosx/features/bootcamp.html

 Mac OS X Leopardに標準で搭載されている機能。「Boot Campアシスタント」で、MacのHDDにWindows用のパーティションを作成し、作成したパーティションにWindows OSをインストールできる。
 Mac OS XのインストールDVDには、Macのハードウェア(iSightカメラやBluetoothなど)をWindiowsで利用するためのドライバが収録されている。それをインストールすれば、WindowsからMacのハードウェアの性能をフルに利用できる。ハードの性能をギリギリまで使うゲームをするならBoot Campが最適だ。
 Mac OS XとWindowsの切り替えは、「システム環境設定」(Windowsでは「コントロールパネル」)内の「起動ディスク」を使って、再起動しなければならない。
 データの交換は、Windows側のパーティションを「FAT32」にしておけば、Mac OS X側からWindows側のファイルを読み書きできる。

Parallels Desktop for Mac

http://www.runexy.co.jp/products/parallels3-mac/

 Mac OS X上に仮想PCを作りだし、そこにWindowsをインストールして使用する。以前、Power PCの時代にあった「Virtual PC」と似ているが、インテルMacでは、CPUがWindowsと同じなので、通常のPCに近い速度で動作するのが特徴だ。
 Windowsは、ひとつのウィンドウ内で独立したアプリケーションとして使用できるほか、フルスクリーンで使用したり、「コヒーレンス」モードでは、WindowsをMac OS Xと融合させ、WindowsアプリもMacアプリと同じように使用できる。Mac OS XのExposeにも対応している。
 ファイルの共有は、ネットワークの共有フォルダのような扱いで、相互からアクセスできる。さらにWindows側のデスクトップとMac OS X側のデスクトップも融合できる。ここまでやると、完全にWindowsのアプリをMacのアプリと同様に利用できる。
 ただ、2つのOSを同時に利用するので、メモリは大量に必要だ。Windows XPを快適に利用するには、Windows XP専用に512MB程度のメモリを割り当てる必要がある。Mac OS Xやほかのアプリの動作に必要なメモリも考えると、最低でも2GBはMacに搭載する必要がある。
 アップデートが頻繁で、進化が速く、Webサイトでどんどん新しいバージョンが公開される。英語版ではβ版の公開も行われている。

VMWare Fusion

http://www.vmware.com/jp/products/fusion/howto-buy.html

http://www.act2.com/products/fusion/

 Mac用のWindows環境としてはParallelsよりも後発だが、PC用の仮想環境としては老舗のVMWareによる製品。基本的な製品コンセプトや機能はParallesとほとんど同じ。ただし、以下の点が特徴となっている。

  • デュアルコアに対応
  • 64ビットに対応
  • Direct X 9.0に一部対応
  • Windows以外のOSも積極的にサポート

 ユーザーの評価では、Parallelsよりも高速だとする声が多い。

CrossOver Mac

http://www.netjapan.co.jp/r/product_mac/item006/system.php

 ほかの製品とは異なり、WindowsのOSを使わないで、Windows用アプリをMac OS X上で動かしてしまうという野心的な製品。もとはLinux上でWindowsアプリを動かすための「Wine」というオープンソースプロジェクトの成果を取り込んで製品化したもの。Windows OSを使用しないので安上がりでかつ。メモリの消費量も少ないのが利点。その代わり、互換性はほかの製品より低い。とはいえ、ビジネス系のアプリケーションはたいてい動作する。Direct Xにも一部対応し、最新の6.3では、「初音ミク」も動くようになった。
 予算があまりなくて、目的のソフトが動けば良いという人は、有力な選択肢となるだろう。
動作確認済みソフトの一覧(英語版だが一太郎なども入っている)

MacのキーボードでWindowsを使う

 MacでWindowsで使うとき、意外に問題になるのがキーボードの違いだ。MacとWindowsのキーボードは配置が微妙に異なる。また、ショートカットもMacのCommand+Cが、WindowsではControl+Cになるなど作法の違いもある。この差を吸収してくれるドライバがあるので、ぜひインストールしたい。

AppleK

http://www.trinityworks.co.jp/software/index.php

 トリニティワークスソフトウェア社のAppleKシリーズは、もともとWindows PCにMac用キーボードをつなげて使うためのドライバだったが、Boot CampやParallelsの登場で脚光を浴びた。
 現在は、Boot Camp用、Parllels用、VMWare用にそれぞれ製品が販売されている。
 CommandキーでWindowsのショートカットが利用できるなどの機能があり、これがあれば、Windowsに慣れないMacユーザーもストレスなくキーボードを使える。
 MacのMighty MouseをBoot Campで使うためのドライバも別途販売されている。

AppleKbWin

http://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se394317.html

 フリーウェアのWindows用Macキーボードドライバ。Boot Camp、Parallels、VMWareで利用可能。
 Mac固有の各種キーをWindows向けに割り当ててくれる。

KbdApple

http://www3.cnet.ne.jp/yokomizu/kbdapple.html

 フリーウェアのWindows用Macキーボードドライバ。Boot Camp専用。

Macで使うWindowsはどれが良い?

 Windowsは種類が多い。現状では、2000とXPとVistaの3種類が使われているが、2008年5月現在に購入できるのはXPとVistaだけだ。

OS名 ヨドバシ価格 アマゾン価格
Windows XP Home Edition SP2 25,000円 購入ページ 22,500円 購入ページ
Windows XP Proffesional SP2 35,500円 購入ページ 31,875円 購入ページ
Windows Vista Home Basic SP1 27,090円 購入ページ 24,381円 購入ページ
Windows Vista Home Premium SP1 31,290円 購入ページ 28,161円 購入ページ
Windows Vista Business SP1 39,690円 購入ページ 35,721円 購入ページ
Windows Vista Ultimate SP1 40,740円 購入ページ 36,666円 購入ページ

 XPは2001年夏に発売されたOSで、それまで家庭向けのWindows 9x系と企業向けのWindows NT系に別れていたWindowsをひとつに統合した。ゲームやホビーなど家庭向けの機能を、企業向けの強固で安定した環境で使える画期的なOSだった。その後、セキュリティ面を中心に強化した版がService Packとしてリリースされ、現在はSP2が販売されており、今月中にSP3のアップデートがダウンロードできるようになる。

 Vistaは、2007年2月に一般向け発売が開始されたXPの後継OS。開発が難航して、当初予定されていた機能の多くが省かれた上、XPとソフト面でも操作面でも互換性が低く、動作が重く不安定なため、普及が遅れている。大幅にチューニングされたSP1が最近リリースされた。

 Microsoftは、Windows XPの販売を6月30日までとしているが、低価格モバイルPC向けに限っては、2010年6月30日までOEMライセンスを延長すると4月4日に発表した。小売りパッケージ版のWindows XPの販売が延長される予定はいまのところない。つまり、Windows XPを使いたいなら、いまのうちに買っておかなければならない。

 Windows XPとWindows Vistaのどちらを使うべきなのだろうか?
 Vista SP1は、かなりチューニングされているとはいえ、相変わらず重いし、リソースも多量に必要とする。一方、XP SP3は、SP2に比べて10パーセントも速くなっているというベンチマーク結果も出ている。
 また、今現在、Vistaでないと困るという状況はまったくない。マイクロソフトによるXPのサポートはあと3年で終了すると思われるが、個人的には20年Windowsを使っているがマイクロソフトのサポートを利用したことは一度もないので、あまり関係ないと思っている。

 Windowsのインストールディスクを持っていない人は、いまのうちにWindows XP Home Editionを1本買っておくほうがよいかもしれない。なお、Boot CampやParallelsでインストールできるのは、通常版のみでアップグレード版は使用できない。

XP Home EditionとProffesionalの違い

 XPのHome EditionとProffesionalは何が違うのだろうか?
 実は、Mac上で使う分にはほとんど違わない。Windows XP Professionalの代表的な特徴は以下の通り。

  • デュアルプロセッサ対応
  • リモートデスクトップ(外部からのリモート利用)
  • NTFSにおけるファイル暗号化
  • ユーザー別のファイルへのアクセス制限

 詳しくはマイクロソフトの機能比較ページを見て欲しい。
 ちなみに、現在のCPUはデュアルプロセッサならぬデュアルコアが主流だ。XP Home Editionでは使えるCPUの数は1つに制限されているが、コア数の制限はない。なので、デュアルコアはXP Home Editionでも性能を発揮できる。

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投稿者:

ともゆき@zubapita

ともゆき@zubapita

作ったモノ 雑誌:月刊アスキー(デスク)、アスキー.PC(副編集長)、インターネットアスキー(編集長)、アスキーPCエクスプローラー(編集長) Webサイト:東京グルメ/ライブドアグルメ、映画を語ろう、本が好き 著書:「Twitter 使いこなし術」「facebook 使いこなし術」 最近は、株式会社ブックウォーカーにて、「BWインディーズ」をやってます。

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