Appleが絶好調って、どのくらい?
日経とか読んでいると、Appleと任天堂は、IT業界の寵児というか台風の目というか、特別扱いな感じ。
たしかに、3年くらい前から、両社の業績はうなぎ上り。
でも、IT業界には強力なプレイヤーがいっぱいいる。
横並びで比べたら、実際のとこどうなの? と思って比べてみた。
2007年10月から12月の四半期決算の結果を利益額と利益率で比較表を作ってみたのだ。
(日欧の企業はドル換算しました)
2007年10月-12月期 日米欧IT企業業績比較
社名 | 売上げ | 純利益 | 利益率 |
Microsoft | 163億6700万ドル | 47億700万ドル | 28.8% |
IBM | 289億ドル | 39億5000万ドル | 13.7% |
NTTドコモ | 332億9630万ドル | 37億3600万ドル | 11.2% |
AT&T | 303億ドル | 31億ドル | 10.2% |
Nokia | 230億3954万ドル | 26億8992万ドル | 11.7% |
任天堂 | 121億8550万ドル | 23億9660万ドル | 19.7% |
東芝 | 647億9680万ドル | 23億1420万ドル | 3.6% |
Intel | 107億ドル | 23億ドル | 21.5% |
HP (07年11月-08年1月) | 285億ドル | 21億3000万ドル | 7.5% |
ソニー | 264億6490万ドル | 18億5920万ドル | 7.0% |
Apple | 96億ドル | 15億8000万ドル | 16.5% |
Oracle (07年9月-11月) | 53億1300万ドル | 13億ドル | 24.5% |
48億2700万ドル | 12億600万ドル | 25.0% | |
松下 | 217億.0230万ドル | 10億6540万ドル | 4.9% |
Adobe (07年9月-11月) | 9億1120万ドル | 2億7580万ドル | 30.3% |
Sun Microsystems | 36億1500ドル | 2億6000万ドル | 7.2% |
Amazon | 56億7000万 | 2億700万ドル | 3.7% |
Yahoo! | 18億3200万ドル | 2億600万ドル | 11.2% |
こうして比較すると、やっぱり面白い。
- Microsoftは、売上高が巨大なだけでなく、利益率も高い。まだまだ超優良。
- ゲーム専業の任天堂は、すべての項目でAppleを上回っている。ハードは低コスト、ソフトは売れるほど儲かるから無理はない。
- ハード企業よりもソフト企業のほうが利益率が高いが、コンシューマ向けよりもプロ向けや企業向けのソフトメーカーのほうが、利益率が高い。
- 旧来型日本企業は、売上げはでかいが、利益率は超低空。過去最高利益とか言いながら賃上げをこばむ理由はここにある? でも、人件費抑制よりもやるべきことがあるはずでは?
- 時代を席巻しているネット企業も、まだまだ成長段階。ここで潰しておきたい、とMicrosoftが思うのも無理はない。
- 通信サービスは、売上げ規模が大きく、利益率もまあまあ。
Appleが、今後も業績を拡大していくとして、次の一手は、やっぱ携帯ゲームでしょうか?
現行iPod nano & Classicにもゲーム機能があるが、iPhone/iPod touchのタッチパッドやモーションセンサーを活かした独特のゲームとかでてきたら、ソフトの出来によっては、DSやPSPの市場に切り込んでいけるのでは?
(参考資料)
日本企業の円単位の発表業績
社名 | 売上げ | 純利益 | 利益率 |
NTTドコモ | 3兆5970億円 | 4036億円 | 11.2% |
任天堂 | 1兆3164億円 | 2589億円 | 19.7% |
東芝 | 7兆円 | 2500億円 | 3.6% |
ソニー | 2兆8590億円 | 2002億円 | 7.0% |
松下 | 2兆3445億円 | 1151億円 | 4.9% |
欧州企業のユーロ単位の発表業績
社名 | 売上げ | 純利益 | 利益率 |
Nokia | 157億1700万ユーロ | 18億3500万ユーロ | 11.7% |